この為に急遽来たのですが、今日は都内のホテルで開かれた硬筆書写検定の表彰式に来ています。
この検定は文部科学省が後援で、書道では唯一、全国統一の検定として知られています。英検、漢検などの書道版ですね。巷の書道の級とか段とかいうのは各書道団体が別個に出してるもので、団体によってまるっきりレベルが違ったりします。
私は昨年から専門学校でこの検定向けの指導しているのですが、自分でこれを受けた事が無いので、自ら受けてみたら賞を頂きました。年間7万人強の中の50人くらい‥の確立ですね。
もしもこれが『アメリカン・アイドル』かなんかだったらデビューできたかも知れませんね(笑)。
ともあれ、こういう受験も表彰式も、もう何十年も縁が無いのでなんだか新鮮でした。
終わって割と近くにとげ抜き地蔵があるので参拝。すると境内では映画かTVのロケ中の様です。ミッキーカーチスさんや太陽にほえろの殿下(古い?)こと小野寺昭さんが演技してます。
***
で、、、今夜もまたブルーノート東京に。今夜はTerence Blanchardのカルテッド編成のバンドです。
この人はこの間グラミー賞を獲得したばかりなのですが、人は開演前には疎ら。。やはりかぶりつきの席(ピアニスト側)に着いて、ぼけーっと待ってたら、半分くらいの席は、ぼちぼちと埋まりました。
ふと見渡すと客層も昨日とはなんだか全然違います。ジーパン履いたジャズ研系の貧乏そうな兄ちゃん。ジャズ喫茶に居そうな地味〜な感じのおじさん。音楽聴く気があるのかどうかよく解らない年配アメリカ人の集団。
『……………。』
知名度やキャリアで言うと昨夜のパリの彼よりも遥〜〜〜かに高い人だけど、、、いやーリスナーってほんと実に正直と言うか、本当に美味しいものよく知ってるって言うか。。。
Happy mamaというカクテルとマンゴーの盛り合わせを食べながらそういう風景を眺めた。
で、演奏が始まると当然ながら、もう超hard bopな訳で、中間あたりで一瞬眠りそうになってるオレ。はっ、として後ろの客席を見渡すと…、数えましたよ。約5人は寝てました(笑)。
演奏の中身は玄人好みのハイテクな応酬が続くのですが、昨日感じた様な、『表現の内面』などは正直全然聴こえてこないのです。
こういう演奏フォーマットは後期アコースティックのマイルス・バンドからの影響が強い筈だけど、マイルスにせよコルトレーンにせよ、内面や表現主義を強く感じるから引込まれて聴ける訳で、これで内面の無い、音楽的スポーツの様な演奏だったら、これは聴くのが辛い。
況してや普段色々な音楽を楽しんでる一般音楽ファンは、これにお金を払って聴く気がしないでしょうね。。ネームバリューやブランド価値、そして最高レベルの技量のあるこの人ですらこうだもの。
80年代後半以降のアメリカのメインストリーム系のジャズって、完全にこの状態に陥っていると思う。
ステージ終了後、一応のアンコールが係ってるけど、アンコールも無し。
非常に巧い良い演奏だったのだけど、、。音楽としてなんか間違ってるよね、これ。。。
バークレーあたりでベンキョ−してる諸君、これ重々承知してくらさい。美大とかで美学のベンキョ−からやった方が寧ろいいかもね。
なんかいい〜勉強に成りました。。
***
帰ってホテルの最上階のバーで高層ビル群の夜景を眺めながら、ハーブティーとアイスクリームを食べた。
ここは実は、倒れて障害を持つ前の元気な頃の父と最後に喋ったホテルで、思い出の場所でした。あれから10年もたつのか…。
***