2009年06月20日
無心の咸
今回は新しいサウンドの実験でしたが、とても良いライブに成りました。リスナーの皆様からも好評でした。
御来場に皆さま、ありがとうございました!m_ _m
次回は更なる進化を目指しつつ、8/27(木)at porscheです。
XI 6/18 set list
1st
Free improvisation
Bitch's dance
Close to you
So what
2nd
Summertime
My funny valentaine
Dased and confused
uncore
Death letter
***
ps.タイトルの『無心の咸』とは尊敬する世阿弥の言葉ですが、『初心忘れるべからず』という言葉も世阿弥の言葉です。
これは世間一般に理解されている意味とは全然違っていて、『成熟したベテランに成った時、慢心して、己の初心者の頃の芸の未熟や稚拙を忘れずに、常に技術の手落ちを怠らず最高の完成を目指せ』という主意です。
初心忘れるべからず。
2009年06月15日
Detroit rock city
いやーamrican idol,今シーズンのファイナルラウンドは凄かったですね。個人的にはアダムのファンでしたが、今までにこの番組で観た中でも、この人には将来性を感じます。
しかし、、ファイナルはゲストが凄いこと凄いこと。
久しぶりに聴いたシンディーローパーもとても感動したし、キッスは出るはクィーンは出るはサンタナは出るは…。
やっぱ10代の時に聴いた音楽は魂に直撃して滲みますな。。本人達を前にアダムが歌ったキッスの『ベス』というバラード。中学生当時、毎日の様に何度も聴いてたあの曲、今聴いてもやはりぐっ、と来た(笑)。
あの曲、なんかアメリカの都会の片隅の文学的な風景が見えてくるのね。
そして続いて演奏された曲、12才の時エレキギターで初めて弾いた曲でもある『デトロイトロックシティ』は、もう超最高でした(爆笑)。
こういうのって得体の知れない気恥ずかしさを感じますが、でも感動、魂の震え、それ自体は嘘のつき様が無いもんね。
更にサンタナ。やはり偉大な巨匠です。たった1音、ワントーンで、あんなに深い魂のフィーリングを表現できるギターリストが一体他に何人居るだろう?
いやいや、この番組は参った。素晴らし過ぎ。。。
これ観てたら、自分はどう考えても生まれて来た場所を間違えたとしか思えん。。
***
さて、明後日、またライブします。
今回はまたいつもと全然違うサウンドメイキングにトライします。
常に自己刷新すべし。
リフレインする勿れ。
安易なクリシェに堕ちいる勿れ。
汝、常に違う世界に足を踏み入れよ。
そこに無比の成就があるに違い無い。
Get up Everybodys gonna move their feet
Get down Everybodys gonna leave their seat
2009年06月11日
UK Soul
しばし延期に成っていましたが、いよいよ演ります!
http://www.salondorange.com/julijap09.html
御覧の通り、凄い方です。今から演奏するのが楽しみです。
ギター弾きから、Jamiroquai,Incognito,Elisha La 'Verne等の英国音楽ファンの皆さんに送るライブですが、近場の皆さん、こりゃ観ないとホント損ですよ…。
実は私自身、UK Soul,R&B系は特に大好きで聴いてる音源なのですが、彼は実際にそれらの仕事を日々してる本物のギター職人ですね。
今回は彼の普段の音楽を完璧に再現すべく私達がバックアップしてお送りします。
しかし仕事の流儀といい、南部系の音楽的嗜好性といい、彼はなんとなく僕に似てるかも。。。
***
2009年06月03日
ECM
書店でふと見つけて読んだ『ECMの真実』という本。ECMレーベルの舞台裏を様々な証言から記してあります。良書ですね。装幀デザインからして実にかっこいい。。
高校生の頃、いきなり黒人のジャズを聴いてたけど、その当時黒人音楽の本質は自分には全然入ってこなかった。マイルスなんて、宇宙人みたいな変な年寄りにしか見えなかったし‥(笑)。
そんな折、ECMの数々の音源は無理せずに聴けるジャズでした。
しかしBluenoteレーベルのオーナーもドイツ人で、ECMもドイツ発祥のインディーズレーベルだというのは面白い符号です。50年代〜60年代を席巻したのも、70年代〜80年代を席巻したのも、ベルリンとミュンヘンの青年の功績な訳です。
読んでいてハッとさせられた言葉を幾つか。
まずオノセイゲン氏に語ったという言葉。特にエンジニアの人にこそ、これは金言です。音楽とは感情を時間軸に織り込んだもの、という言葉、これ、本質中の本質ですね。
『繊細な事をお話しましょう。芸術的メッセージの内容とその評価。望まれるならば、それらは真摯な芸術的マナーに従い、音として変換されているのかどうか‥。申しておきたいのは、「音楽」とは単なる音ではないのです。ただし音を介して「感情を時間軸に織り込んだ」もの、それこそが「音楽」なのです。』
アイヒャ−自身の記した序文から。創造を行為する者にとって、こんな美しい言葉はありますまい。。
『ECMの将来について語る代わりに、ヴァレリーの言葉から引用しよう。「明晰さ以上に神秘的なものが存在するだろうか。つまり、ホレーションよ、哲学の中で夢見るものより、はるかに多くのものが天地には存在しているのだ』
ところで、70〜80年代の尖鋭がこのレーベルなら、90年代以降、これに匹敵しているレーベルは、イギリスのWarpでないでしょうか?
http://warp.net/
Bluenote - ECM - Warp の流れこそ、時代の尖鋭を世界に頒布した良質なレーベルではないかな。それぞれの音楽テイストは違うけれど。でも創造性に賭ける人間の種類、としては同じ種類の人達だな‥と感じます。。そしてそれはインディペンデンス性に満ちているね。。一人のカリスマが創るもの、そこにこそ信頼できる創造性がある。