2012年02月29日

film monk


 最近は日々のトピックを特にブログに書くという気分でもなく、ふと見ると今月初ですね。

 どうも個人的にネット離れ傾向ですね。しかしそうは言っても環境ばかりはどんどん進化もしていて、facetimeは試すはlogicool Vidは試すは、my iphoneには電子書籍がどんどん増えるはハイテク化は止まりそうにありません。

 あと、映像を撮影してみていて思うけれど、やはり肉眼で見て五感で感じたままを映像に封じ込めることなど不可能だし、映像上の世界はもうそこで完結したバーチャル世界だということ。その差異を最初から意識して映像世界に入るとそれはそれで面白い。

 しかも今月は手違いから10日間がまるまる空いたせいで、年末にライブ用に入手した100inchサイズに映像を投射して、毎晩毎晩、映像作品を見るは見るは…。修行僧の様な映像三昧にふけっているという…。

 自分の好きな映画監督、キューブリック、リンチ、ジャームッシュ…などなど大画面で鑑賞し直すと、もう全然違う映画にすら見えます。今までの印象と全然違う。

 それで自分的再発見版、最優秀作品は……………………

 黒澤明『羅生門』です。なぜ氏が世界の一流映像作家に絶大とも言える影響を与えたのか、やっとしみじみと理解できた。『七人の侍』などは回顧イベントで渋谷公会堂の大ホールで見たりもしたけど、多くはリアルタイムではないので15インチくらいでしか今まで見てない。

 大画面で堪能した羅生門はホント凄かった。人間描写、自然描写、特に森の風景の陰影など最高に美しい。また人間の内面を映す表情の陰影など、黒澤以前には無い様な深い人間の内面描写に成功している。また墨液を水に含ませて降らせた、という逸話の廃墟の羅生門の雨のファーストシーン。本当に美しい。

 100inch画面で見てると、本当に自分がその風景に溶けて、そこに居合わせているかの様なバーチャル感がある。

 あと逆に、iphone4sの画面でいろいろ見ると、これがまた全く違う作品に見えるくらい良い意味で違う。解析度が高く、今まで闇にしか見えなかったシーンの部分が凄くよく見える。リンチ作品なんて最高です。iphone4sで見る個人的最優秀はリドリー・スコット『ブレードランナー』でした。これまた今やSFが現実化してる面白さを感じて血が騒いで仕方がない(笑)。


 ところで羅生門、羅生門効果という言葉すらありますが、あの作品のいくつかの語られるエピソードに、本当の真実がどれか一つあるのだけど、どれが真実か皆さんわかりますかな???


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ps
 ところでおれもあり得ない眠り方をする方だけど、こいつは…(笑)。












posted by サロドラ at 00:00| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする