2012年07月01日

Histoire de Melody Nelson (40ème anniversaire)


 永年の愛聴盤だけど、アニバーサリー盤とやらがitune storeで目につき豪華ブックレットと当時のスタッフへの貴重なインタビュー映像などにつられて購入。別takeも入っていて満足度十分。実に素晴らしい。

 音もリマスタリングしてあるのか非常に良い。はっきり言って1971年録音のこのアルバムの方が、coldplayやjohn mayerの新作などの最近のアルバムより音が良い、というのも変な話だけど本当である。

 このアルバム、ジャケなどにいっさいレコーディングミュージシャンなどのクレジットなどが書かれてなくて、永年この名演奏の主がどういう人達か疑問だったのですけど、その全容もこれらに解説されています。その中で特に私の目を惹いたのは、Big jim sullivanという人。この人の名前、僕は中学生の頃に読んだリッチーブラックモアの自伝で読んだのをとてもよく覚えていて、あ、これ、この人が弾いてたのか!と、妙に深く感慨を受けました。この人はたまたま少年時代のリッチーの近所に住んでいたロンドン在住のセッションギターリストで、ストリートの片隅でギターを少年リッチーに教えてあげてたそうな。彼はまたジミーペイジの師匠でもあります。


 このアルバムで聴けるような、オーケストラに被せる様に歪みのシャープなトーンで、かなり前衛性の高い即興的プレイを、(ここが大切なのだけど)ポップスのフォーマットで処理してるのは、凄くセンスがいいし、技術的にも素晴らしい。このアルバムは主にオーケストラセクションをパリで、バンドセクションをロンドンでレコーディングしたのだけど、ゲンスブールの妄想世界をよくもまぁこんな音にしたプロデュースワークの勝利と言えるでしょう。

USのBECKもこのアルバムはフェイバリットの一つらしいね…。

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 最近の読書量は凄いのだけど、驚くのは歴史の幾つかの驚くべき偶然の糸が、本人の意図とは裏腹に絶妙に繋がっているという事です。

 世界の真実は、どんなフィクションをも超える凄いファンタジーな気がします。

 畏るべし、神!


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>ギターファンさん

 すみません、何故か前の記事へのコメントが書けずエラー(?)になるのでこちらに記します。

 ライブは秋以降になろうかと思います。
↓ここに情報を入れますのでどうぞチェックされてください。
http://www.salondorange.com/society.html
 かなり凄いライブになる筈!


posted by サロドラ at 19:28| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする