2015年10月24日

進化の夢の旅の途中で



 巨大な極秘プロジェクト遂行の為、着々と人知れず色々なことをしています。


 しかし私は夏から秋にかけて、一体何百キロ動きまわっただろう? 授業を終えたと思ったら、ふい、と出かけて遥か海の上、翌日帰って授業、それが終わると疲れて眠って、また授業。それが終わるとまた出かけ夜通し移動…、、、を繰り返すなり。


 何が私を駆り立てるのか非常に謎かつ不思議な部分ですが、3つ、4つ…、いやもっと、人類全体が何百年も解けなかった問題を解く鍵を懸命に探しているのは間違いない。

 歩きながら空を見上げ、そして横たわる大地と、地平線まで広がる海を見下ろし、歴史という時間に自分だけにしか出来ない方法で関わってることに、沸々と湧き出る感慨をいつも感じていました。


 そうして思うのは、世界はどうしてこんなに錯綜してしまったのだろうか? という私にとっては実に素朴な疑問です。


 ここでそれらの件を書いたりなどは到底できないのだけど、そんな旅先でふと偶然見かけたものをひとつ紹介



 江戸末期に於ける、現代でいうところのデザイン書の傑作の一つです。美術書などの図版で知っている作品でしたが、まったく偶然に実物と出会いました。


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 武家がこうした文化的な生活を送っていた江戸末期という時代、これは武士社会としては退廃だ、とも言えるし、また未来社会への橋渡し、進化とも言えます。


 この作品に出逢った場所は、実はよく子供の頃に書道の大会で来たものでした。その頃にこの作品を私は実はもう見ていたのかも知れません。それは全く思い出せない‥。



 もう200年くらい前の作品ですが、現代の書の作品はそこから何か進化したか?と言ったら、もうほとんど進化してない、というが現実の実情。

 で、問題はここから先の話だけど、あと1年くらいはかかるなぁ、発表するのには。


 音楽と書…、というよりも、"音楽"と"言葉"と"文字"、を人類がまだ見ていない別次元に変えてしまったらどうなるのか? を見てみたい。


 そうしたら人間という生物は、今よりもっと、しあわせに成っているのだろうか…?

 どちらにせよ進化とは、宇宙万物の逃れようの無い必然なのである…。


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posted by サロドラ at 09:09| 書道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月23日

風の歌を聴け 村上春樹 著 第51回 ORPHEUS読書会 youtube




(今年8月に行ったこの読書会で研究した内容は、大内さんの例の不思議なメッセージとなにかリンクしている…)








posted by サロドラ at 00:06| 文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月21日

大内義昭追悼コンサート Hand to heart〜大内義昭〜Memories @北九州芸術劇場大ホール その3


 本番前最終リハ。

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 ここで出演者全員やっと集合で初顔合わせ。でも既にこの時点ですべてのサウンドの骨組や構成は完璧。

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 なんとなくそういう流れで、1分1秒まで細かく舞台合成するやり方を眺めていて、やっぱこれって日本人らしいメイキングだなぁ、とふと感心しきり。



 いよいよ本番です。報道によると1000人の来場者だったそう。本番が始まり黙祷を捧げるとき、たまたま楽屋にご一緒くださってた大内さんメジャーデビュー時のDu-plexでの相棒、江尻さんと二人だけで色々なお話を拝聴してたところでした。私は一昨年に大内さんとご一緒させて頂いた折、高校のステージで講演をなさったのを舞台袖で私は聴いていましたが、それはとても良い内容で、特に江尻さんとの別れのシーンは胸に来るものがあった。そんなことをお話ししていたところで、ちょうど黙祷の時間に成り、立ち上がって黙祷しました。



 前半は小学生や中学生も沢山入って大内さん作曲の美しい校歌を演奏。来歴の紹介や友人、知人、関係者の皆さんの心打たれるコメントも。



 と、このあたりでもやはり不思議な出来事が起きて、本番直前、曲順の整理をしようと舞台脇で譜面を並べてたら、風もないのに、1枚の譜面がせり上がった舞台の凄く狭い隙間に、何故かするり、と入ってしまい、舞台の遥か30m下に構造されてる通称”奈落”に堕ちた…。あらっらら??? まぁ替えの譜面で弾いたけど。取りにいけないよなぁ、下まで、。。たまたま隣に座ってた香織嬢もその瞬間を見てたけど…、これって、なんかサロドラ宛のメッセージですかな??


 この曲。これは大内さんの母校の校歌の譜面です。これ歌詞がとっても良くて、感動的な曲なのですが、

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 タイトルは『勇気の風』 

 するりっ、と堕ちた1枚部分の歌詞は‥



  海までの坂道 降り注ぐ太陽 永遠の道しるべ 風になりたい
 
  生きている 生かされている この星のすべてが



  負けそうな時きっと 友の笑顔がある 一粒の涙が今 虹へと変わる

  名前も知らない花も 根をはって生き抜く


 

  ……。(←なにかを感じるサロドラ)



  ちなみに、終演して機材撤去が終わってから、こっそりとひとりで奈落の底まで階段を降りていきまして、拾って帰りましたよ、えぇそりゃもう(笑)。



  そして後半へ。アーティストの皆さんのステージ。

  これは来たなぁ…。皆さん素晴らしい歌声でした。

  ここに参加させて頂けたことがとても光栄でした。


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 終演後もやはり打ち上る我々。メイン出演者のRitsukoさん、香織さん、Be inVoicesの皆さんとサロドラ。

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 しかし、お話しがみなディープです。現在オフィスを担当されている大内さんの実姉の吉田さんご夫妻からの談話も拝聴していて何か胸に迫りました。

 結局、大内さんが最後までこだわっていらしゃったもの、それはやはり"真実の愛"だと私は感じました。


 最後に、一昨年高校での講演の折、結びの言葉で大内さんが若いみんなに最後に力強く投げかけたメッセージ、それは1922年にアインシュタインが来日した際に門司に停泊した縁で碑文が刻まれている、アインシュタインの有名な御言葉の引用ですが、そのメッセージで締めたいと思います。
 


世界の文化はアジアに始まってアジアに帰る


それはアジアの高峰日本に立ち戻らねばならない


我々は神に感謝する

神が我々人類に日本という国を作って置いてくれたことを






posted by サロドラ at 09:09| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大内義昭追悼コンサート Hand to heart〜大内義昭〜Memories @北九州芸術劇場大ホール その2


 前日に会場入りしてセッティング。今日は会場でのPAを通したサウンドチェック&明日の流れのゲネプロ。


 ステージからの眺め。

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 香織嬢も東京から到着。

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 今回専用のサロドラ 厳選の機材類をステージ上にセッティング、細かい調整をしてサウンドチェックに入る。数曲演奏中に、なにか強烈にエモーションが来る瞬間があって、あぁ来た、大内さん…って空気に包まれる。香織嬢も思わず号泣‥。

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 Ritsukoさん、津久場さんも合流してほぼ全体のサウンドがfix状態に。あとは当日リハで最終仕上げ。
 

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 終わってBe in Voicesさんのお三方も関西から到着して合流。さっそく皆さまで前打ち上げへgo!(笑)…で結局、ホテルで朝まで飲んだ(笑)。いい感じの酔っぱらい加減で本番を迎えることに。さすがはバッカスにつかえるミューズ達である。あはは〜ん♡


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 やっと準備万端。


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posted by サロドラ at 03:09| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大内義昭追悼コンサート Hand to heart〜大内義昭〜Memories @北九州芸術劇場大ホール その1


 何か不思議なご縁で参加させて頂いた今回のコンサート。そのプロセスのすべてからちょっと特別なライブでした。


 いつも通り有田さんから音源や譜面類を頂いて細かくチェックしてみると、ご提案ではオケ音源に生E.Gtをかぶせるだけだったので、そうか‥と安易に思ってたら、どうやらこのミッションはまた違う世界らしい…。それで何度もリストの音源を聴いてイメージしても、これは私の機材の選定が非常に難しい。

 こういうのってギター弾きにしか解らない部分なんだけど、私の方法は使用gt,ampはおろか、常にsetting内部の細かいケーブル一つまでその音楽の到着先によって微妙な変化をさせる事を常にしているので‥。サウンドに色彩と精気を与える為に。

 コンサートのある週、色々とまず合わせてチェック。やはり実際に音をブレンドしてみると色々な問題にあたってしまう。

 ……………………。。。。(←悩むサロドラ)
  

 唯、お仕事として悩まずに処理する事もできるけれど、今回の件は、職人技で書いた彼のソング・ライティング、いわば音楽の設計図をどうやって命を持った生きた音楽にして生命を吹き込めるのか?が命題でした。そういう方法で、J-Popに於ける一時代を築き上げた彼の音楽魂に追悼を表したかった。

 
 で、深夜に朝までトライ&エラーを繰り返していて、これだ!というのに行き当たって、サウンドを掴んだ瞬間、、なにか強烈に大内さんの顔を心に浮かび、とっても大喜びの彼の表情が観えた。

 どう考えても、彼は"そこに居た"気がする‥。

 で、とりあえずこれだ、という方法を発見して有田さん、津久場さんとサウンド担当の3人で音創りのリハーサルへ!


 新たに移転したオフィス。生前のセンスがそのまま生かされていて、とても素敵です。

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 リハ開始。

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 さて、準備万端。あとは前日の会場でのゲネプロで全て揃うはず。





posted by サロドラ at 03:03| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月16日

フランスの香り


 さて、私の公開処刑はフランス編を終えたけど、私の心はブラジルに移行するつもりが、なにかまだフランスの匂いが周りを濃厚に取り囲んでいる…と思ってたら、ふとしたきっかけで、素晴らしいフランスの音に触れてきました。

 在仏フルーティストで今回のツアーオーガナイザーの木村さんからフライヤーをオフィスに送って頂き、私としても何か絶妙なタイミングで、フランスの良い生音を浴びたい、という願いから足を運び拝聴。

 http://www.chambermetropolitantrio.com


 パリでの新進気鋭の皆さんの音、素晴らしいね…。

 全員、演奏技量は大変に優れているし、インタープレイも良い、でもそれ以上に音に籠る、フランス、ヨーロッパ、もっと言うとギリシアの気が溜まらな〜く気持ちいい(プロモのニューアルバムタイトルはギリシア語の『根源』という意味)。

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 やっと自分はプレヴェールの詩で枯葉を歌ったと思ったら、今度は30年前に私が人生で初めて枯葉を弾いたその場所で、今度は本物のフランスの世界観を演奏するフランス各地からパリに集まった素敵なミュージシャンのリアルジャズフォーマットでの演奏にて枯葉を拝聴できるとは!?
 

 …いつもながら私の人生は出来過ぎな奇蹟のタイミングである。
 

 幕間や、終演後、メンバーの皆さん、木村さんと歓談。今のパリ事情や音楽、芸術の話などを乾杯しながら深めた。

 特にピアノのマッシューさんは大の日本マニア、というかほとんどオタクらしく、子供の頃から吉川英治の宮本武蔵を愛読されていて、今回のアルバムにも収録されてる[Bushido]なる曲や、[Kinkaku-ji]なる日本的美学を題材にした美しい書き下ろし曲を演奏してくれた。
 
 私は逆にフランス文学が大好きだし、ギター弾きだがゲンスブールもついこの間、歌ってやったわい!などという話をメンバーにしたらウケたらしいけど、マッシューさんは今は当然、井上雄彦の『バガボンド』に熱中してるなどと言って、日本酒をワイングラスで飲んでるので、私の方も好感度がかなり大でしたよ(笑)。


 先年、私は熊本の武蔵最後の洞窟を訪れたこと、実はこの山口県内に小次郎との対決場所の巌流島があるから、ぜひ行くべきである、などと言うと『お〜!』と喜んでおられました。三島の金閣寺はまだ読んだことない、とのことなので、ぜひ読むべきなり、とお薦めしたら本日のセットリストのメモに、ふむふむ、とメモっておられました(笑)。あと、僕は明後日は小倉で演奏よん、言ったら「小倉はあのムッシュ松本零士の故郷だぞ!」などと目を輝かせたりして‥。すごいオタクぶり。それ、普通の日本人でもあまり知ってない、と思う…(笑)。



 こういうマルチカルチャリズム(多元文化主義)こそ、私の望むものであります。


 で、やはり今や世界を席巻する日本のラーメンをやはり本場で食べたかったらしく、近くにある幻のラーメンさんに皆さんを御連れしました。

 あ〜楽しかった。

 
 ぜひぜひ、またお越しください。

 次回はサロドラ直々に温泉にでも御連れいたしますよん。



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素晴らしいベースのダミアンさん、ドラムのトーマスさんと。お二人とも南仏のご出身 


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さてさて、こちらジェーン・バーキン役ドタキャンのmusic society研究生かずーこと林一穂さんですが、現在博多キャナルシティで行われてる『FUKUOKA music factory2015』にてバトルを繰り広げております。明日17日は4回目となる決戦ライブ日です。このコンペはウェブ投票とCD売り上げで決勝が決まるそうなので、どうぞたまたまここをお読みの皆さんもご投票&ご観戦お願いします!!!
http://asianbeat.com/ja/award/fmf/2015vol3/profile-2.html

決戦相手の皆さんもとても良いバンドですね。『動vs静』って感じの戦いか?






posted by サロドラ at 07:53| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月03日

サロドラ通信 10月号


 昔はWEBのトップページに毎月掲載していて、最近いつもはネット上には書かず、専ら研究生専用の"サロドラ通信"のみに毎月書いて配布していた今月のお薦め盤を、ふと気が向いたので今回はサロドラ通信本文と共にこちらに掲載しておきます。



 秋も深まりました。今年の活動も終焉に近づいていますが、皆さんの活動はどれだけ実りを得そうでしょうか。

 時、というものは永い様で短く、短い様で実は永いものです。そうして音楽とは時を基盤に織りなす芸術です。

 短くて永いこの音楽の中心には歌、それはヴォーカルという意味では決してなく、歌こそが音楽の中心です。

 サウンドそれ自体ですらも歌、と呼ぶことできます。虫や動物ですらも実は歌っています。

 すなわち生命の世界とは、この宇宙とは、それは還元するなら”歌”そのものです。

 人生とは歌うように生きればそれで良いのです。ただ歌うだけでいい。

 それこそが、歌であり音楽の中心であり、そしてこの星に生きるすべての生命の本性です。





今月のお薦め盤 monthly recommended album  Minas /Milton Nascimento
Buy iTunes

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 ブラジルの声、ブラジルの心、ブラジルの魂、とも称されるこの人、ミルトンのワールド出世作品です。このアルバム以前がブラジルの仲間達で創作した手作り作品だとしたら、こちらは世界最高の凄腕達を起用した意欲作です。
 私はこのアルバムが昔はあまり好きではありませんでした。このレコーディング・メンバーで演奏したライブを生で鑑賞もしているのですが、物凄く頭に来て怒って途中で帰ったほどです(笑)。

 しかし、今改めて聴くとやはりこれは素晴らしい名作には違いない。ミルトンの前衛性がH・ハンコックやW・ショーターなどの凄腕の力を借りる形で全面に出ている。この音楽を”ポップス”と呼ぶことすらもよく解らないほどです。ジャズ、フュージョンに昔は分類された気もするけど、それも絶対に違う。

 敢えて言うなら、『プログレッシブ・ブラジリアン・エスニック・スピリチュアル・ポップ』とでも言うべき世界にも他に類を見ない驚くべき音楽です。これほど、魂に近いサウンドと歌声、まるで神の声に近い大衆音楽を創造してみせたのは、他にはS・ワンダーしか思い当たりません。これを聴いてすぐに理解できる貴方は耳が非常に良い。よくわからない人はどうぞ音楽をもっと沢山聴いてから、その後で彼の音楽をよく聴いてみてください。これは人類史上、”魂の音楽”に於ける世界の頂点と言える一つの形なのですから。



posted by サロドラ at 03:03| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする