2016年08月31日

Memories of summer 2016



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 ヨーロッパのエスプリ、それがどこから来たのかを啓示してもらいました。それは私の重要な仕事の核心となることでしょう。






 音楽の異世界、それはまだ世界には現存し得ない、やがて必ず来る音楽の実世界、と、言った自分の永年積もり積もった信念を形にする事に強烈に集中している私なども、やはり本質的には、ただ、ギター弾きである、という『ギター弾き魂』を蘇らせてくれました。これから、どんなに凄いことをやっても帰ってくるのは、唯、弦を弾くということ、それこそが私の全てなのだと…。特に、それはブルース、あのアフリカの強烈な人間の原初の匂いを放つ、ギターという楽器だからこそ奏でる事が出来るルーツミュージックに…。


 しかし、思えば、オルフェウスもサラスワティーも、その聖なる御手が触るのは弦です。それこそが自分の追い求める宇宙の原型だと、歓びを持って肝に命じさせられた。




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 でもこれは、なんと象徴的な偶然だったのだろう? 


 自分の音楽観に座ってるジャズ、それはアメリカ音楽の態面を被った、実はフランスの素顔を持った音楽がその正体で、そしてブルース、それはアメリカ南部の移民の民のフォークロワ、その正体は、ヨーロッパの壮大な音楽建築に対するアンチテーゼをやってのけた、ロンドンのルード・ボーイの音楽観だ。

 パリが無ければ、ジャズは永遠に芸術になってはいない。ロンドンが無ければ、ブルースは確実に忘れ去られる運命の唯の民謡に過ぎなかった。

 ベストタイミングで、最良の形でそのエッセンスに触れた。


 それはまるで、自分の魂の因果をすら感じる象徴的、暗喩的な出来事だった。





 そうして、そういうもの全てを飲み込んで、全く別のもの、何か巨大なものを創る運命に私はある。


 普通は歳をとれば、蓄積してきたある種の余芸で飯を喰ってゆくものだけど、自分はその逆をゆく道を採る。もうそういう芸なんてものは全部捨てても構わない。それだけの事は一応、本当に一生懸命にしてきたしね。


 さて、と。モビーディックだ。


 エイハブ船長は船員達と共に日本近海で死闘を繰り広げ海に消えていったけれど、こちらは世界最高のクジラ採りの名人の末裔なのだから、たった独りで充分だ。絶対にしとめてやる。そのクジラは日本の海に居るのだ。シーシェパードはオレを邪魔するなよ(笑)。


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(↑この夏、毎日飲んでたヨーロッパ中のクラフトビールでフェイバリッド・ワン。ベルギーのピンクの象のラベルのビール、"delirium tremens"。ピンクの象から始まって最後には鳥の幻覚が見えるらしい

posted by サロドラ at 09:06| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月16日

British and Japan soul 〜May the blues force be with you〜

 
http://bit.ly/29OHJjU

 
 3年ぶりの再会となりました。

 まずは再会を祝して、乾杯!

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 で、打ち合わせ‥と言う名目だが、別に"打ち合わせ"など野暮なことはせず、オモロい音楽の話を喋って遊んだ(笑)。

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 さて、今回の秘密プロジェクトとして、ブルース・ジェダイ・マスターのジュリアンから、私が特別に選任したメンバーに神秘のブルース・フォースの伝授する儀式を行うという、異様にオモロい、名付けて"Blues Star Wars Project"から入る。


 ↓ 灌頂式を受けるジェダイの騎士たち…(笑)

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 さろどらも助監督&通訳を

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 30年代頃に南部のブルースマンによく使用されていた、リゾネーターギターによるラップスティールの演奏技法を贅沢な事にも目の前で観覧

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 このドブロは長野にある日本が誇るカスタムメイドギター工房、77(seventy seven)によって特別製造されたジュリアンのカスタムモデルです。 

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 で、サウンドチェックは音決めだけは厳密にして、リハはあえてあまり詰めずに本番に望んだ。やはりリハの一発目の音が何しろ最高だった。

 …という事は、リハ、などと言うものを、やはりしてはいけなかった気も…(笑)。


 夜9:09:09に本番。

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 ☆ 本日のサプライズゲスト・コーナー


 claptonの"いとしのレイラ"をロンドンと日本のおじさん2人と一緒に弾く、気持ち良さそうなあゆみちゃん(笑)

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 さらに"ジェダイの騎士"になるべく次々と全員、これぞ本物のオモロくてエロいスペシャル特訓状態に…(笑)


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で、2時間超たっぷり皆さんと楽しみました。


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 今は都会の大学に行ってる元研究生の皆や、僕の同級生達も沢山来てくれて嬉しかったなぁ。


 そんな人達に囲まれて、こうして同じ歳のイギリス人のジュリアンと、いつも自分がよく演奏する日英合作と言える"Forbidden colours"を今夜は一緒に弾いたのだけど、何か特別に胸にせまるものがありました。



 お盆の中日にあたるこの日を、そんな風に過ごし、例によって朝まで飲み語らい、昼頃にまだ夢うつつの微睡みのままで瞑目して聴いた、終戦記念日の正午の黙祷を告げるサイレン音は、私には特別な何かの知らせを告げる合図の様に心に響く。



 まるで、今、生きてる僕らと、もう過ぎ去った人達、全員で、この世界や未来を一緒に回していってる気がした。


 この"すべて"が、とっても、素敵で、美しい…。


 それはまるで、すべてが何億光年の瞬く星空のようだ。





posted by サロドラ at 09:09| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする