2017年02月07日

手書きの世界



 …で、J Beckで申を〆、酉明けて目覚める。

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 すると、またpコリに導かれて、やけにマニアックなお店へ。

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 …これは…文房具屋さんという概念では、なにか無いお店。敢えて言うと手書きの世界観、およびアナログ文字な世界観、‥の店。

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 ちょうど、私はEメールもしない、lineなんてもってのほか状態、という時代の趨勢の真っ逆さまに突き進んでいるところでもあり、しかも、手書きのインク、筆記用具について実験も重ねていたところ、丁度ほとんど私の世界観と通じる感じのやけにお洒落な店に、どうやら漂着したらしい…。

 ここもオーナーさんがとても魅力的なセンスのある人物である。

 まったくこの都市(博多)は、良いことずくめの場所だわ…。。


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 勧められて、色々と試し書くサロドラ。

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 実はガラスペンは前から着目していましたが、これは今まで試したものの中ではかなりな秀逸さでしたね。見た目もお洒落ですしね。

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 で、インクもドイツ製のクラフトワークのこだわりインクで、一々作曲家の名前が冠せられているという…(笑)。とりあえず、ベートーベン、チャイコフスキーなどを試してみる。

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 色合いが微妙にそれぞれ違い、かなりな色バリエーションがあります。


 
 ふむ。



 自分の課題は"オーガニック"なのですけど、インクの薬品性を脱する為に、手擦りの墨でのペン字をこのところ少々研究実験を重ねていましたが、ペンの方の相性が中々難しいもので、また紙とのマッチングも重要です。

 要は、ペン、インク、紙の、3つのバランスが重なって、やっと完全な風合いが生み出せるという事です。


 もちろん、それを使用する、指先の技術が、何よりも遥かに大切です(対数比でもしも言うなら、指9:道具1 J Beckと同じw)。



 でも、そんなに技術がどうこうでなくても、オーガニックで心の籠った、独特の感じには確実に成るので皆様にお薦めです。
 
 少なくとも、PCやスマホの前で神経症の様な文面を書くより、遥か〜〜〜〜に、優雅な、優しい言葉がきっと、綴れますよ。





 ふと思ったことだけど、最近の小説、私は全然読む気が起らないのですけど、原因は、パソコンで、漢字変換を安易に使用して書いてるからではないかな?と思います。例えば村上春樹氏の作品も、村上龍氏の作品も、原稿にペンで書いてた時代の作品の方が、明らかに文体が良いのです。

 言葉を真剣に扱う人は、ここは一考の余地があるのではないでしょうか?


 僕らも作詞などをするのは、スマホやpcではなく、ノートに書く方が良いのかも知れない。。


 と、すると、実は紙に書く意味って、見た目の物質的な有機性ではなく、そこに紡がれる言葉への影響、なのかも知れない、と、ふと思いました。

 もちろん、pc,スマホだからこそ出て来る言葉もある筈で、その有用性や特異性もある筈です。


 これは、両方それぞれの良さと利点があるでしょうね。



 ところで、この2日間、私、全然、意志も無く、自意識も無く、エゴも無く、心は完全に空のまま、ふら〜りふら〜りと唯導かれてるだけだったのですけど、なんかもの凄い濃い世界に…。pコリ、導いてくれて、誠にありがとう。感謝。


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 詩も、詞も、音符も(あまり書かんが…)、今年から紙に描いてみるか…。ってか、もしかしたら、寧ろこちらこそが今の最先端なのでは??アナログ盤でDJ回すのと同じで……。。

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posted by サロドラ at 19:07| 書道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Jeff Beck

 







 神



 



 







 …。。。










 2/3 節分。それは申年最後の日。


 昼頃に起きたら友人のpコリが迎えに来てくれて、近くの神社に参詣して正月飾りをお炊き上げ。ハレの日よろしく空は晴れまくってる。




 ……で。リアル生き神様のダルシャン(拝謁)に預かることに。


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 ヨットハーバーの近くのボサノバのお店にpコリに導かれて、休憩。


 なぜか成り行きでボサノバのセッションを。たまたまふらり、と初めて入った店でギター弾いてくおれは、やはりギター弾き、と密かに思った。

 とても素敵なお店、オーナーさんでした。


 ヨットハーバー、港になんて似合うお店、音楽!? やはりそこではナイロン弦ギターで、ブラジルの音世界が奏でられるべきなり。

 しかも当然、と言うべきなのかオーナーさんも私と同じくカエターノの大阪公演には足を運ばれたらしい…。しかも、私と何気にご縁のある方々と、なんかしっかりと繋がってるらしく…。。全く不思議なものです。


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 で、何か訳もわからず、すでにビールやらワインやら2、3杯飲んで、出来上がってる私でありまして(笑)



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 このお店は、ポルトガル語で『〜の、風』という名。

 そう…、音楽は、人生は、たった一瞬間そよぐ、風のようなもの…。





 ホテルにチェックして、ゆるゆると会場へ。時間余ってるのでよく行く店で高級ギターの群を眺める。

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 このアンプ、前からほんの少しだけ気にはなってるね…などと、つい為体で良からぬ事を思う、おれ。…やはり永年の習性は変えられぬ。。。


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 いよいよ神に。

 昨年の地震、雷、火事、おやじの、凄い申を〆る神は、世界でこの人以外にはあり得ぬ。


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 会場前に並んでるとまぁ、自分達も含めて年季の入った皆様だこと!(大笑い)。何かしら弦を触って離さぬ、というおっさんだらけだろ、こりゃ。J Beckさまが、奇麗どころの若いお姉さん方のメンバーを連れてくるのは実に正しい事だと思いました。



 神 登場



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 いや、正直、レビューめいたものは、あまり言う気も起らない。生きる世界遺産、いや歴史遺産を眺めた後、何言っても陳腐な言葉にしか成らん訳です。

 敢えて言うなら今日、私の印象に強烈に残ったのはサム・クックのカヴァーや、新曲のマイナーブルースなどでした。…これだけで、充分に全てを語った事に成ります。


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 往年の名曲は、ナマ神技のナマ音にもう聴き惚れて、呆然と手も足も動かない私である。

 辺りをきょろきょろすると、皆、写真や動画撮ってるので、おれがわざわざ…と思ったので、唯一この曲だけ、こっそりコンデンサーマイクを仕込んで撮り、生の耳元で聴こえた音そっくりに音質調整をかけてyoutubeに。…でもあの美麗なトーン。弾いてる真近くの生で聴く音は、もっと、もっと、激しく、繊細で、美しい。





 冒頭のこの曲、C・ミンガスの書いた曲、マハビシュヌなどを始める前のJ・マクラフリンがアコギによるギター・カヴァー演奏した名トラックがありますが、ただヤードバーズでロック演ってたJ・ベックが今の音楽スタイルを創った発想の原点とは、この曲だと思います。

 このギターデュオでのプレイとはその再現です。

 今のJ Beckのあのアームを多様した独特の音律の感覚は、インド音楽から多大な影響を受けて創り出したJ・マクラフリンが弾き出すギターの感受性に、年齢を重ねるごとに非常に親近してきているのが、90年代発表の続いて演奏されるBrush with the blues(意訳:Bluesによって描く)を聴くと、とても解り易いと思います。常にアーム・アップ、ダウンさせながら弾くそれが本当の理由です。その境地に達しているギタープレーヤー、また他の楽器奏者は全くいません。唯一無比です。



 …しかし良い時代ですな。。ナマで聴ける、その映像も客席各地からのショットを速攻鑑賞できる。もはやtvやラジオ放送も何もいらん。



 一つだけ無断で貼らせて頂きます。この曲はやはり涙無しには聴けなかった…







 最高の申の大晦日である。

 ふらりふらり歩いてるとこの辺りはお寺も、非常にお洒落ですね…。盛大に除夜の鐘でもついてやろうか、とふと思った。

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 で、超絶美味いもの(この辺りでこの季節にだけ捕れる幻の高級魚)喰って、しかもam0:00の年開けの瞬間は、やはり超絶美味い酒を飲んで本当の酉年を迎える。


 超絶、乙。

posted by サロドラ at 07:07| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする