Chamber Metropolitan Trio : from Paris Japan tour 2017
イベント詳細web http://bit.ly/2tr9OK8

Chamber Metropolitan Trio :
Matthieu Roffé : piano
Damien Varaillon : contrebasse
Thomas Delor : batterie
10/17(Tue) @ Porsche pm:18:30 open / pm 19:30 start
music charge adv.3000 day.3500 要 drink&food order
Porsche 1-1-28 Aoi,Yamaguchi city,Yamaguchi pref. 083-924-4616
特別公開リハーサル&ショーケース・セミナー pm:17:00 start information: http://www.salondorange.com/society.html
主催 SALONDORANJU MUSIC
ライブのご予約は chamberjazzjapan2017@outlook.jp までお名前と参加人数を記入(締切 10/16まで)
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昨年7月に来日公演ツアーをされたパリのジャズ・ピアニスト、マチュー・ロフェさんの率いるユニット、"Chamber Metropolitan Trio"のジャパンツアーが、在仏フルーティストの木村百合子さんのご尽力により今秋に開催されます。山口公演はSALONDORANJU MUSIC 主催により行います。
前回は私からのお願いで、素晴らしいセミナーをmusic society研究生に行って頂きましたが、今回は素晴らしいトリオ編成でパリの新進気鋭のジャズユニットによるライブの開催に先立ち、music society研究生向けの、公開リハーサル&ショーケースという形式で、セミナーをして頂く事に成りました。
今回はピアノのマチュー・ロフェさんに加え、素晴らしいメンバーのベースのダミアン・ヴァライヨンさん、ドラムのトーマ・ドゥロールさんとの、インタープレイの妙技、数々の手法の一部を公開リハーサルという形で、SALONDORANJUのホストにより、詳しくそして平易に解説をして頂きます。
前回、ヨーロピアン・ジャズのエスプリ、主に和声的なアプローチ、モード・スケールの側面から、アメリカン・ジャズには無いヨーロッパ特有の美しい響きの内面の秘密をご教授くださいました。
今回は、インタープレイの実践編の手法をサロドラのホストにより、各メンバーの方に解説して頂く予定です。
ジャズという音楽の最も重要な側面は、このインタープレイにあります。
この部分こそポップス、ロック、更にはクラッシックという楽曲の形式、アレンジが大まかに固定されたまま演奏される音楽と大きな違いがあり、それこそジャズを愛好するプレイヤーやリスナーにとって、面白みの中心でもあり、またジャズ初級者の方にとっては、最も難解な部分でしょう。
すなわち、これは"音楽による会話方法"と言い換えても良いと思います。
自由にその場の即興で思ったことを思ったままに会話する様に、音楽を紡ぐこと。
私達全てのミュージシャンにとって、ジャンルを超えて最も重要な側面がここにある、と私は常に考えています。
どの様なスタイルのミュージシャン、音楽家であれ、真に優れた音楽家かどうかは、この即興の能力と、コミュニケーション力の技量によって、はっきりと二者に選別ができるのです。
ミュージシャンとして、これがある人が本物であり、これが無い人は偽物だ、とはっきりと明言できます。
それは、これまで多くの異ジャンルの第一線のミュージシャンと接してきた、永年の経験から来る私にとって、どうしようも無い真実です。
現在では譜面を再現し、命を吹き込むクラッシックの音楽家でさえ、その古の作曲家達本人は、ほぼ例外無く、比類無く素晴らしいインプロヴァイザーでした。モーツァルトも、ベートーベンも…。
また、現代の最先端、ポップス、ロック、ハイテクノロジーなシーンに携わるミュージシャン達にも、これはやはり適合されます。制作現場の最先端は、やはり一瞬の閃きがその場、その瞬間に形を成してゆく事によって作品が生まれるからです。どんなジャンル、楽器のミュージシャンも、世界の第一線に立っている人は例外無く素晴らしいインプロヴァイザーです。
概して今の若いアマチュア・ミュージシャンの方にこの側面が現代の環境のせいか決定的に足りていません。また、そうした部分の真の重要性は、あまり認識されていない様に見えます。
しかし、音楽というものの真実は、古代から、そして未来まで、決して変わりはしないでしょう…。
一瞬の、刹那の感情を、音にして思うがままに、誰かに伝えること、それが音楽です。それが刹那を捕らえる即興で無い筈があろうか?
歴史上の全ての名演奏は、その即興性にこそ核心があります。
本物の生きた音楽の精気は、ほんの一瞬、刹那の人の感情、機敏、を捉えることができた瞬間に生まれえるのです。
どんなにテクノロジーが進化しても、この部分だけは永遠に普遍であり続けるでしょう。
この技術やマインドを、この機会にぜひ生で詳しく学んで欲しいと思います。