2025年01月01日

乙巳



令和漆年 新春のお慶びを申しあげます

今年も皆様が佳き年をお過ごしになられますよう、心より祈念いたします



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  巳年。


  昨年のあまりに凄い「辰」の猛威。


  今年はその猛威が、更に拡張して伸びてゆく象意があります。


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  漢字学から見た巳という漢字は、諸説あり、実のところなんだか漠然としています。


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  率直には巳は、蛇の象形。

  ですが、甲骨、金文の原初の状態から眺めると、子年の子と混同された形態も多く残り、巳も子も、音読みでは『シ』と読み、多くの派生漢字もまた『シ』と読みます。(ex.祀 )


  現代では一見、巳ではなく見える漢字も、本来はこの巳の形で、やはり『シ』と音読される字も多い。(ex. 始→女へんに巳)


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 白川学説でも、どこか曖昧ながら、端的には巳は蛇の象形である、とまとめています。


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 と、言った少し錯綜した経緯から、巳年の巳は子年の子と同意、などと断定する説も見かけますが、漢字の歴史の全体像、干支の哲学の全体像から眺めると、断定的な確定論はちょっと難しい。


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 さて、そうした学説上の追求はさておき、漢字に関する実経験、干支なるものの経験から来る、個人的な見解をここに記します。


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 巳は蛇の象形である、という観点では、去年の辰が貝の象形で、動くという意味合いがあるのに対し、巳は、それが長く伸びていく、という意味合いがやはり強い。


 十二支の中間に当たる午の字が、生命の循環サイクルの旺盛な極点を示す、その一歩手前が今年です。


 つまり、生命が生まれ、芽が出て、伸びて、地上に出て動き出し、それが生き生きと生命の最も旺盛な極点に向かって伸びていく、と言う意味合いです。



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 簡単にまとめると、今年は凄いエネルギーで、すべてが増長し、もっとも高い場所まで一気に駆け上がる勢いを見せる年です。


 そういう意味では、去年の動く、という意味合いの現象が、更に勢いを増してぐんぐん伸びて最高の高みにまで増長していきます。

 

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 また、インド、中国、日本、と言う東洋全般で、歴史的にへびは、川、大河、などを暗喩した水の神様として、弁財天として祀られ、信仰されてきました。


 そうした経緯から見ると、今年は、学問、技芸、芸術全般への精進は、大いに成果を得ることでしょう。



 
  今年はそうしたことに強烈に打ち込むことが、大きな実りと成果を上げます。



  と、言うわけで、皆さん、大いに学問や芸事に精進しましょう。




 ps.

会員の皆様にお送りしている、今年の年賀カードは南南東の方角にフレームなどに入れて飾ってみてくださいね。きっといいことがありますよ!



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posted by サロドラ at 01:02| 書道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする