2020年10月25日

Vinyle records


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 twitterやら通信やらには最近つどつど記している事だけど、ヴィ二ール盤レコードの良さに打ち痺れる思いを日々していて、いかに私は(ってか多くの一般リスナー全員だと思うけど)デジタル音に無意識、無作為に飼い馴らされているのかを噛み締めています。


 僕らの世代だとアナログ盤は音楽の原体験だった筈で、自分だって数百枚くらいはティーンの頃には所有し、しかもそれを大切にしたいが為にテープにまずダビング(ゲインを上げてナチュラル・テープコンプ状態)して普段はテープを聴いてたという世代です。

 で、世界ではなんとアナログ盤復活どころかカセットテープ復活の潮流もかなり大きな波になってきていて、なんだこりゃ??と最初は驚いてたのだけど、今の現状、そうなって当たり前だと思うのです。

 僕らよりもっと上の世代だと、何かレトロなノスタルジーできっと回帰してるのだろう、などと勘違いする人が多いですが、それはま、っ、た、く、完全に、パーフェクトに、間違っています。


 音がやっぱり違うんです。

 やっぱり、感動する。やっぱり、聴いてて涙出る。



 たまたまこの記事を読む方に逆にワタシは質問したいが、最近、音楽をiphoneやらPCやら、ストリーミングやら、youtubeやら、と非常に便利でスマートな環境で贅沢な物量聴いてるのが当たり前で(自分だってそうだけど)、最近、音楽を聴いて、心底、涙したこと、震えるほど魂を持っていかれた事、現実にありますか?????
 

 あぁ〜いいなぁ、とか、痺れるねぃ、程度はそりゃ普通によくあるだろうけど、それよりもっと深い音楽体験、ずばり、聴いてたらどうしても涙が出てしまう、という体験…。


 特に自分はギター弾きだから、ギター音には異常なこだわり、世界観がそりゃ山の様に堆積してるが、今、若い人で真に弦を鳴らせてる人、見渡してもいないんですよ。モダンテクニック、ハイテクニックは進化してるのだけど、肝心の音楽を奏でる力という意味での巧さ、ミュージシャンとしての卓越という意味でのギター…特に、エレキギター。

 ギターの真の難しさは、最高のトーンですべてのフレージングを弾ききる事に尽きるのであって、弦がまったく鳴らせていない状態で、陳腐極まりない音列をただ羅列する様なギター、音楽の機能性を無視した曲芸を見せるギター、などでは無い。

 技術面で言うと、それらはアホにみたいに簡単なんです

 こんな物言いは、一見おっさんの戯言にしか聞こえん話に成りかねないが、そうではない。

 何故なら、これはギターだけでなく、全ての楽器に通底して言える問題だから。


 昨今のこうした現状は、極単純に音楽リスニング環境から来るもので、本当に良い音、本当に良いギタートーン、特にエレキギターの音、をデジタルドメインの世代は、体験した経験が無く、それに気がつく機会すら普段おそらく無い。

 改めてヴィニール盤を聴いて、何より痛感したのでは、それでした。


 そしてそれはロック系、ジャズ系、などラウドな音の音源の楽器類全てに言える。ドラムの金物、バスドラ、ベース、さらにはmoogなどのアナログシンセ類…。

 さ、ら、に、ヴォーカル。 歌。
 

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 今、音楽市場でアナログ盤やカセットに回帰してる世界の最先端のリスナーの多くは、音楽に対してシリアスでコアな若い世代です。昔を懐かしんでおっさん達がそういうブツを購入してる訳ではなく(ワタシの様なおっさん類もいるだろうが…)、それは特にiphone登場以降の世代に顕著な傾向だ。


 それがこういう市場結果に数字になって表れている。一般人はspotifyやapple music。おれ音楽やってるぜ、ってな若い世代のコアな音楽ファンはアナログ側、ヴィニール盤、さらにはカセットテープに偏向している、と予想される。もう既に売り上げ数ではそれらがCDを両面から追い越してしまったのである。
https://hypebeast.com/jp/2020/9/vinyl-sales-outsells-cd-2020-riaa



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 デジタルがプロのレコスタからPC環境を通して一般に成り始める90年代頃から、こうした顕著な対比が生まれ始めた、とワタシは見ているのだが、90年代の音楽シーンを生現場で体感してるかどうかで、この辺りがくっきり別れるのだろうと思われる。

 当時、クラブでかかる音がCDだったら、幾らネタが良くても音がカッチカッチでもう興ざめだったりするのだけど、アナログ盤だと、もうずっしり来まくる、ってのは、あの頃クラブシーンで音楽を聴いてた世代なら誰でも体験がある筈。しかもそのネタは生演奏もの以上にテクノなどの電子音楽系が比重としては多かったのが皮肉な現象だったけれど、個人的にはレアな70年代の音源、ブラジリアン系(とりわけバイーア系)ものなどはそういうシチュエーションでは特に最高に好きでした。

 今ではクラブカルチャー自体が衰退の極みで、それは風営法など色々理由があるけど、MP3や、CDJが主流化した頃とその衰退の次期が一致しているのを鑑みると、これは法律の規制で衰退したのではなく、今思えば単純に体験できる音が快楽ではなくなったのをリスナーがいち早く反応した結果ではないか?


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 ワタシなどはそういう推移を現実に体験しておきながら、2000年期のipodからiphoneに続く音楽リスニング環境の変化は狂喜、歓喜の出来事で急いで飛びついては聴き漁ったものでした。まぁ何しろアルバムが何百枚もポケットに入るという素晴らしさ!!!! その贅沢感!!!!!その便利さ!!!!!!

 そういう訳でCDも買わなくなり、ダウンロードで充分に満足し、場合によってはCDのサンプリングレートを上回る音で楽しめる音楽的極楽浄土の世界を堪能した10年と言えるのでしょうか。

 そういう環境で高性能ヘッドフォンで聴くと、まるでレコスタでミックスのモニターしている時に近い超高音質で音楽体験できる訳で、特にアナログで聴き込んでいた時代の音源のミックスが、実はこうなってたのか…などと発見だらけだった記憶があります。

 特にプリティッシュ系では、ジョージマーティンのプロデュースワークは凄いの一言で、音の配置、バランス、EQ、全てが完璧だったり、西海岸系では、スタジオの職人技の粋を極めるアウトボードの使い方など、聴けば聴くほど学びになったものでした。

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 …と、しかし、ここに来て、ぐるりっ、と一回転してアナログが別の意味を持ち始めた。デジタルがそこまで進化したからこそ、現時点でのデジタルの限界も明確に成り始めた、という訳でしょうか。


 勝手にリンクさせて頂きますが、このページなど非常に良い視点で記事を書いてらっしゃる。
http://1overf-noise.com/record/record-vs-cd/

 途中のクロマニヨンズの映像は、まさに卓見としか言いようがない。理屈抜きで、いい。彼らはそう言いきってる。音の直感だけでしかモノを言ってないところに潔さがありますが、理屈を精査すれば、音域や周波数など、このページにも書いてあるけど、それは現実あるでしょう。さらには数値化できないXファクター、とでも言うべきもの、主にそれは倍音の鳴り方などになると思うけど、これなんぞ、まさにエレキギター弾きが一生、これに悩み苦しむ問題でして……(苦笑)

 エレキギターの音というもの自体が、電気的には全て間違いで出来上がってるものなのだから、そら、当たり前。


 我々、その間違いにこそ、痺れに痺れて、ギターを弾き始めた人種なんだから。



 上記のハイロウズの音源制作のヴィニール盤をさらに録音してデジタル化してる、などとは周波数帯の数字上完全に間違いな筈なんだけど、自分でも何度も実験を重ねた結果、そうとも言えない。

 例えば、これも勝手にリンクを貼りますが、アナログシンセ音とアナログテープでできたYMOの名作を、ヴィニール盤でかけて聴く方はデジタル音、という状況だけど、この音はCDともリッピングしたyoutubeとも違い、確かに良い。気持ちいい。(ライディーンの後半部なんぞ涙ものの美ではないか?? 続くカスタリアなんぞは言葉も出ぬ。)



 ちなみにこちらyoutube(音、硬過ぎ………こりゃ神経痛みたいな音やんけ。。)
 




 で、改めてヴィニール盤を入手して(数百円だった…笑)ヴィニール盤直音かけて見ると……………。

 実に素晴らしい。高温の伸び、煌びやかさ、これはCDやダウンロードでは聴けなかった生きた音!!!(普段このアルバムは長年CDで聴いてたし、今はダウンロード音源を聴いてる事がほとんど)。

 電子音楽でこれなのだから、奇妙な現象だけど、元がデジタルシンセではどうなのか???
(これはまだ実験が足らないので何も言えない。ってかその種のヴィニール盤を持ってない、が、、自分の参加音源などのヴィニール盤などを聴く限り………あまりアナログ効果がある気はしない…かも………。。。)



 …んな訳で、iphoneもCDももはや聴く気がしなくなった訳です。。。だって全然、涙出ないもの。。


 ビートルズ世代でも無けりゃ、ビートルズファンでも、信奉者でも無いのだけど…………

 理屈抜きで、涙出る。。。ノイズだらけでも、関係無し。これが当時、ビートルズのリアルタイム体験そのものだった筈でしょう。CDで誰がどうリマスタリングしても、これは確かに、絶対に再現できない。。
 
 
http://www.salondorange.com/let%20it%20be%20blogSmall2.mov
http://www.salondorange.com/long%20and%20windeingblogSmall2.mov


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https://twitter.com/SALODORA/status/1321931940665044992

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http://www.salondorange.com/zep.m4a


(一応釘刺しとくが、ka素羅ツクよ、これは著作権法を巧妙にすり抜けているのであって、文句あるならどつき合いの喧嘩をいつでもしてやるぜ、よろぴくな)


 
posted by サロドラ at 09:09| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月09日

Life in 12 bars 〜12小節の人生〜 Eric Clapton


 http://ericclaptonmovie.jp


 公開当時近場で上映されてなく、しかももっぱら世間ではボヘミアンラプソディーばかりが取り沙汰された感があった、、けれどオレが観たいのはこっち。

 電車で一駅乗ることすら正直死に物狂いな為、正月は動かず延々映画を観続けた。そういう自分の魂にすばりとアタックしてきたのは、連夜延々と観続けたスターウォーズのシリーズ全作を遥かに超えて、たまたまやっと観たこの作品。もちろん、人気があったボヘミアン〜よりも1000倍素晴らしいドキュメンタリー作品だった。もうこの事実自体が、まるでこの作品に描かれる事のすべてを語っていて、皮肉にも面白い。

 なぜか世評もあまり無い。…ので、ここに書いておこう。ま、わかってる人はくだらない言葉を何も言わないのだろうね…。

 だから言わない方が賢明なのだろうが、40年以上ギターに人生を賭けて生きてきた身分としては言ってもおきたい事が、この映画には、ある。

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 ドキュメンタリーって意外と難しいものだが、役者が演じるとどうしても無理がある。ボヘミアン〜もジョブスの伝記映画も、このハードルで頓珍漢な大失敗になってしまった、と私は思っている。幾ら本人を上手に真似ても、結局全然違うからね、そりゃ。。。特にアーティストって本人自体があまりにも実体を追求して優れているので、架空の人物を肉付けする訓練ばかりしてる役者じゃ技術的に無理だ、そりゃ。。

 で、この作品は、こんな映像よくあったな?という箇所が随所に多く、本物の未公開映像を交えた、まるで生前に出版された自叙伝の様な仕上がりになっている点が斬新だ。

 本人の声で語られる当時のリアルな声や事実、今まで公開されなかった本人の自筆の生々しい手紙、、などで映像が紡がれてゆく。



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 本物と偽物、その違いだ。

 観ていて痛感したのは、それ(SOMETHING ELSE)、だ。



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「18歳の頃、アートに囲まれた生活に夢中になった。フランス文学を学び、フランス映画や日本映画を知り、ボードレール、ケルアック、ギンスバーグ、スタイベックを読んだ。でも中毒になったのはブルースだ。輸入レコードを買い漁った」

「ビートルズは内心、小馬鹿にしていた。でもジョージのギターは斬新だ、と思った。金切り声を挙げるファンやリスナーの誰も聴いてないけど。僕ら(ヤードバーズ)だけがそれを認めた。それはヒットとか知名度とは別の話だ。それでジョージとは仲良くなった」

「当時影響を受けたのはギターリストだけじゃない。歌手や、そしてインド音楽などにも影響を受けた。ビスミッラーカーンはよく聴いた。彼の楽器の様な音を出したかった」


「ジミヘンドリックス : イギリスのソウルブラザーの彼の唇にキスしたんだ」

「ジミは思考がシュールで話してると最後には話が、UFOとか紫のベルベットの月の話になるんだ」

「アーメット(アトランティックレコード社長):クリームはビートルズよりもストーンズよりも、絶大な人気があった」

「BB キング : 物静かな男(エリック)とジャムをした。彼は熟練のベテランの様に時間のパズルをあてていった。ギターリストはテクだけじゃだめだ。ギターで物語を語れないと。彼の物語は極上だった」

「誰かにもらったペルシャの本があった。レイラとマジュヌーンの恋の物語だ。救われない悲劇の恋…英雄は砂漠を彷徨いアッラーに魂を捧げ孤独に死んでゆく。それは自分だと思った」


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 ボヘミアン〜で大学生時分のメンバーがレコーディングスタジオでおかしな作業をしてる、というシーンがあるけれど、あれはジミヘンがエレクトリックレディランドでやってた作業を真似ようとしてた、というシーンである。そんなジミヘンは、クリームの頃のクラプトンを真似ようとしてたら、クリームを遥か超えて行き過ぎてああいうスタイルに成った。



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 偽物でも修練すれば、それなりには成る。でも本物には成れない。ましてや、人間が偽物な上に修練しない奴、さらに本物の体験も積まない奴、はクズ以下の環境汚染並みの粗大ごみだ。そんなクズ以下の粗大ごみがアーティストの顔して、しかもプロだとぬかしてウロウロしてる。
 
 そういう業界や世界は破壊されてしまえばいい。

 それは人類にとって公害で環境汚染だ。

 偽物とは何か?

 愛の無い人間だ。

 音楽をしていながら、音楽をさして愛してない人間だ。

 音楽をしていながら、話の中心が音楽にない人間だ。

 おい、よく聴け。そこのおまえのことだよ。


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 という訳で、この映画は観たほうがいい。

 あまり人は観てないらしいけれど。(…ってか、わからん馬鹿が観るな。)

 以上。


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…と言った魂の激しい怒りを剣で斬る様に表現するツール、それがギターだ。



 それはいつしか、優しさに変わる。








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2017年12月25日

Music as communication 〜salon d'Orange music society 2017 Seminar&Live〜

 
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Music as communication 〜salon d'Orange music society 2017 Seminar&Live〜



 さて、今年は恒例化している年末ライブはどうみても微妙過ぎて、どうなるんだろうか? おれ自身よくわからん…と、流れに漂うように身を任せていたら、こうなった、という態のイベント。


 私自身としては、むしろ1年溜め込んだフォースがどうも沸々と湧いて出始めている頃でもあり、楽しんでやりました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。


 今回のポスター 星の戦争ep2というコンセプトなり。

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 機材を黙々とセッティング。

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 誰かのお口の中へと旅立つのを待っている今年の私の"音楽"であるチョコ達

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 セミナー開始


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 修行するパダワン達


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 終了撤収してから、近年いつも参加できなかったミサへ。ここへ向かう足取りに感慨、沸きあがる思いが深い。見上げると雨はあがり、星空が。さっきはアフリカの原始の音について講じていたのだけど、ギリシャ発のグレゴリオ聖歌やパイプオルガンの響きを生で聴いた。とてもいい。

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 真実の愛のチョコと共に私の聖体拝領。これが自分のスタイル。祝福は己の内側からやってくればそれでいい。外部からやってくる来るものに、信も、真も、無い。

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 実に正しき聖夜なり。


 Sさん、Oさんプレゼントありがとう。ブラジルではクリスマスはこのガラナとイタリア産のパネトーネのセットが習慣だそうな。

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2017年10月23日

Chamber Metropolitan Trio Live in Yamaguchi on youtube








encore: guest SALONDORANJU : guitar Yuriko Kimura : flute











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2017年10月17日

Chamber Metropolitan Trio : from Paris  Japan tour 2017 山口公演






 今年はゆったりとお茶でも飲んで何もしない、という事にやる気を持ちまくる私です。そんな私に、おいおい、おまえなんかしろよ…とでも言う天の声の様にオーガナイザーをさせて頂くことになった今回のライブ。そこはやはり"天の声"だけあって、大変に素晴らしいライブでした。



 まずは、昨年に続きmusic society研究生への、セミナーから。

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 今回は私の要望で、あくまで用意を何もして頂かずに、普段の素のままのライブ・リハーサルをして頂き、インタープレイを中心として私のホストで、目の前での実際の生演奏とともに詳しく解説して頂くという形式でして頂きました。そもそもメンバーの皆さん全員、パリで非常に高度な音楽教育の洗礼を受けていらっしゃる訳で、教授くださるポイントも実に的確です。


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 ミュージシャンとしては、本番前ライブリハは普段はあまり人に見せない、というか、あまり人には見せたくは無いものですが、そこを敢えて見せて頂き、実際のライブを鑑賞する、という体験は、音楽演奏者にとって非常に貴重な体験です。


 特に、マチューさん率いるChamber Metropolitan Trioは、その内容の緻密さ、トリオの役割配分の柔軟さが実に素晴らしく、一般リスナーからすると、一体何が起こってるのか高度過ぎて、よく解らない、という瞬間が多いのではないかと思います。


 特にその"解りづらい部分"を、実際に使用しているスコア譜、パート譜から、どの様にメンバーが楽曲を解釈、構築し、インタープレイに膨らませているか?という、ジャズという音楽の最もスリリングで面白い部分を、3人それぞれ場所からの意見を伺い、実に面白かったです。


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 マチューさんの楽曲は、とにかく変拍子によるポリリズム(複合リズム)が多いのですが、それがよくあるプログレ系ロックバンドがよくする表面的な変拍子のリズム解釈と全く違い、特にその部分の考えをご教授頂くことでが出来て非常に興味深い内容でした。

 彼らのリズム解釈は、変拍子を更に1.5で割ることで、4/4や2/4の様に聴かせ、更にそれを大きな尺で捉える方法で、一見、聴感上は極自然に聴こえる(変拍子には聴こえない)、というまるで『だまし絵の様な』方法です。そういうアンサンブルを、どうやって普段は練習しているのか、などを詳しく解説頂きました。





 前回は主に音律の側面から、色彩を生み出す方法の解説だったのに対して、今回はリズム解釈の側面から、バンド・メンバーによる色彩の生み出し方が主体でした。前回のセミナーと今回のセミナーで合わして、やっとこの美しいバンドサウンドの全貌を見える、という具合です。


 また『音による会話』とも言えるインタープレイは、私達が普段自然に話す会話と同様に、ミュージシャンにとっては非常に無意識的なもので、解説することがちょっと難しいのですが、リハの時点で、既に音楽による深い対話が始まっている、という側面が垣間見れてとても面白かった。


 こうした生の体験は、教則本、個人の反復練習、個人レッスンの受講、ましてやyoutube動画などでも絶対に得れない、貴重な学びの場です。


 会話力、というのは言葉に於いても、音楽に於いても、『直接の自然な体験』からだけ育っていくものです。特に高度な内容を話し合うのは、個々のロジックの積み重ねや錬磨による持ち寄り、によって初めて成立するものです。

 
 このバンドの会話は、非常に高度で繊細な場所で常に会話が成立している。

 それが実によく解りました。



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  さて、研究生は最前列に全員かぶりついてもらって(笑)、実際のライブ本番です。平日にも関わらず、今回はとても多くの方にお集り頂き、メンバーの皆さん共々、感謝感激でした。



 まずは私から皆様にご挨拶をさせて頂き、ライブ開始。


 まずは1stアルバム収録の"金閣寺"から。


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 2曲目は、NASAにもその技術が取り入れられてる、という日本人の三浦公亮氏の折り紙を題材にしたとても美しい楽曲。宇宙で活躍する日本の技術を、音に変換して表現しています。


 2ndでは木村百合子さんもゲスト参加して木村さんの楽曲"Merci,merci,merci"をChamber Metropolitan Trio versionで。




 アンコールに、さろどらもサプライズ飛び入り参加。スローブルースを(やたらとエレガントなスローブルース!)。

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 今まで、色々なミュージシャンと共演した中でも、最もエレガントな味わいのブルースだった気がします。


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 あぁぁぁぁぁぁぁ楽しかった。ってか、久しぶりにギター弾いた‥。やっぱギター弾くのはいいわ…(笑)。



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 で、打ち上げに皆様のリクエストで、やっぱりラーメンを食べた(笑)。パリだとラーメンって高いそうな(日本の2倍以上の値段)、しかも不味いらしい。そりゃ水が違うから、パリのあの濃厚なフランス料理の世界が育った訳で、ラーメンは確かに無理だと思う…。

 全員、味に納得してました。

 我々の極普通は、案外贅沢極まり無いのかも。。因みにフランス料理は、日本の方がパリよりも約3倍くらい高いお値段だそうな。



 さて、まだまだChamber Metropolitan Trioのツアーは続いていますので、お近くの方はぜひライブに足をお運びください。

 "メインストリーム"などと云う馬鹿馬鹿しい概念で、形骸化した演奏する輩が昨今の世界中に実に多い中、彼らはクリエティブなイノベーションを維持し、今、息をして生きている、本物のジャズ、本物の音楽、をヨーロッパの感受性によって、とても真摯に演奏していますよ。



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posted by サロドラ at 07:07| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月07日

Chamber Metropolitan Trio : from Paris  Japan tour 2017 山口公演のお知らせ


Chamber Metropolitan Trio : from Paris  Japan tour 2017

イベント詳細web  http://bit.ly/2tr9OK8


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Chamber Metropolitan Trio :
Matthieu Roffé : piano

Damien Varaillon : contrebasse

Thomas Delor : batterie

10/17(Tue) @ Porsche pm:18:30 open / pm 19:30 start
music charge adv.3000 day.3500 要 drink&food order

Porsche 1-1-28 Aoi,Yamaguchi city,Yamaguchi pref. 083-924-4616


特別公開リハーサル&ショーケース・セミナー pm:17:00 start information: http://www.salondorange.com/society.html

主催 SALONDORANJU MUSIC
ライブのご予約は chamberjazzjapan2017@outlook.jp までお名前と参加人数を記入(締切 10/16まで)

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 昨年7月に来日公演ツアーをされたパリのジャズ・ピアニスト、マチュー・ロフェさんの率いるユニット、"Chamber Metropolitan Trio"のジャパンツアーが、在仏フルーティストの木村百合子さんのご尽力により今秋に開催されます。山口公演はSALONDORANJU MUSIC 主催により行います。


 前回は私からのお願いで、素晴らしいセミナーをmusic society研究生に行って頂きましたが、今回は素晴らしいトリオ編成でパリの新進気鋭のジャズユニットによるライブの開催に先立ち、music society研究生向けの、公開リハーサル&ショーケースという形式で、セミナーをして頂く事に成りました。

 今回はピアノのマチュー・ロフェさんに加え、素晴らしいメンバーのベースのダミアン・ヴァライヨンさん、ドラムのトーマ・ドゥロールさんとの、インタープレイの妙技、数々の手法の一部を公開リハーサルという形で、SALONDORANJUのホストにより、詳しくそして平易に解説をして頂きます。


 前回、ヨーロピアン・ジャズのエスプリ、主に和声的なアプローチ、モード・スケールの側面から、アメリカン・ジャズには無いヨーロッパ特有の美しい響きの内面の秘密をご教授くださいました。

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 今回は、インタープレイの実践編の手法をサロドラのホストにより、各メンバーの方に解説して頂く予定です。


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 ジャズという音楽の最も重要な側面は、このインタープレイにあります。

 この部分こそポップス、ロック、更にはクラッシックという楽曲の形式、アレンジが大まかに固定されたまま演奏される音楽と大きな違いがあり、それこそジャズを愛好するプレイヤーやリスナーにとって、面白みの中心でもあり、またジャズ初級者の方にとっては、最も難解な部分でしょう。


 すなわち、これは"音楽による会話方法"と言い換えても良いと思います。


 自由にその場の即興で思ったことを思ったままに会話する様に、音楽を紡ぐこと。


 私達全てのミュージシャンにとって、ジャンルを超えて最も重要な側面がここにある、と私は常に考えています。


 どの様なスタイルのミュージシャン、音楽家であれ、真に優れた音楽家かどうかは、この即興の能力と、コミュニケーション力の技量によって、はっきりと二者に選別ができるのです。


 ミュージシャンとして、これがある人が本物であり、これが無い人は偽物だ、とはっきりと明言できます。


 それは、これまで多くの異ジャンルの第一線のミュージシャンと接してきた、永年の経験から来る私にとって、どうしようも無い真実です。


 現在では譜面を再現し、命を吹き込むクラッシックの音楽家でさえ、その古の作曲家達本人は、ほぼ例外無く、比類無く素晴らしいインプロヴァイザーでした。モーツァルトも、ベートーベンも…。


 また、現代の最先端、ポップス、ロック、ハイテクノロジーなシーンに携わるミュージシャン達にも、これはやはり適合されます。制作現場の最先端は、やはり一瞬の閃きがその場、その瞬間に形を成してゆく事によって作品が生まれるからです。どんなジャンル、楽器のミュージシャンも、世界の第一線に立っている人は例外無く素晴らしいインプロヴァイザーです。


 概して今の若いアマチュア・ミュージシャンの方にこの側面が現代の環境のせいか決定的に足りていません。また、そうした部分の真の重要性は、あまり認識されていない様に見えます。


 しかし、音楽というものの真実は、古代から、そして未来まで、決して変わりはしないでしょう…。


 一瞬の、刹那の感情を、音にして思うがままに、誰かに伝えること、それが音楽です。それが刹那を捕らえる即興で無い筈があろうか?


 歴史上の全ての名演奏は、その即興性にこそ核心があります。


 本物の生きた音楽の精気は、ほんの一瞬、刹那の人の感情、機敏、を捉えることができた瞬間に生まれえるのです。


 どんなにテクノロジーが進化しても、この部分だけは永遠に普遍であり続けるでしょう。


 この技術やマインドを、この機会にぜひ生で詳しく学んで欲しいと思います。





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2017年03月17日

The Art of Tea


 The Book of Teaを最近熟読しつつ、"全〜〜っく頑張らず"にお抹茶を一服、午後の陽気で楽しんでいて、ふと気がついた。


 これだ。これが元ネタだったのだ…。。


 モノクロで、足を組んで座るMichael Franks。それは家具も何も無い自宅で座る禅僧風情の'82年のSteve Jobsの写真に何処か似ている。この世代の西海岸、インドの導師にもヒッピーにも飽きた70年代半ば、最も趣味の良い、センスの良い精神的な世界観は日本の禅だった。奇しくも禅を詳しく西洋に説いた鈴木大拙が渡米した同年(1906)に、茶の本はNYで出版されている。



 東京でも業界人に特に人気の高い"The Art of Tea"はAORを代表する傑作だけれど、それは決してヒットチャートの首位を独占したとかいう業績ではない。


 無駄な力が抜けた、しかも惚れ惚れとしてしまう極上の職人技が、プロデュースワークからソングライティング、各プレーヤーの演奏技量、全てで奏でられている。


 全然、"頑張って"いない。しかも、極上に素晴らしい。


 以前から、この感覚はなんだろう?と不思議に思っていた。どんなフィーリング、何がこれを支えているのだろう?…と。

 普通はアルバム制作、しかもデビュー作とも成ると、もっと"頑張って"しまう。時代の情報や色を過多に詰め込み色合いのきついものに成りがちだ。これは日本でも海外でも同じ。


 この音源と、岩波文庫の翻訳本『茶の本』は、自分の中でまったく繋がる糸の無い物体だった。せめて元タイトルの"The Book of Tea"とだけでも表紙に書いてあったら、もっと早く気づいただろうに…。。


 AOR好きの多くの日本人ミュージシャンやリスナーがそうであるように、何よりもLarry Carltonのギターの絶妙さ、 Crusadersのメンツ、David SanbornMichael Breckerの素晴らしさ、ソングライティングの粋さ、Al Schmittのエンジニアリングの巧みさ、そうしたAORの職人技のみにその話題の中心がいってしまっていたけれど、、そうでは無い。そうでは。


 岡倉天心のあの言葉こそ、この世界のインスピレーションの源泉に違いないのだ。

 地球をぐるり、と回って、再び日本にやってきたその正体を、私達は無意識では感じとれても、知識や教養を欠くと理知として感覚を掴めない。つまりは創作の世界に転嫁し具体化してゆけない。私が読書会に拘る理由も、これだ。唯の音楽馬鹿じゃ芸術創作ができない。

 事実、Michael Franksはこのアルバムのデビュー以前、彼は大学でアメリカ文学の修士号を取得して教鞭もとっていた。米文学、それもカウンターカルチャーと日本の禅の深い関係に触れてない筈がなく、そうでなければ、あの詩的で難解なセンテンスの翻意など掴めよう筈もない。すでに、現代日本が遥かに遠ざかってしまったあの深い心の知性を…。



そう…

Let us dream of evanescence, and linger in the beautiful foolishness of things.

この詩的なセンテンスをもしも音にすると…これ、さ。




ちなみにMフランクスが14歳の頃に初めて手にしたのは日本製ギター(Marco Polo=Guyaの米ブランド名)なんだって…。因縁だね。





posted by サロドラ at 07:07| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月07日

Jeff Beck

 







 神



 



 







 …。。。










 2/3 節分。それは申年最後の日。


 昼頃に起きたら友人のpコリが迎えに来てくれて、近くの神社に参詣して正月飾りをお炊き上げ。ハレの日よろしく空は晴れまくってる。




 ……で。リアル生き神様のダルシャン(拝謁)に預かることに。


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 ヨットハーバーの近くのボサノバのお店にpコリに導かれて、休憩。


 なぜか成り行きでボサノバのセッションを。たまたまふらり、と初めて入った店でギター弾いてくおれは、やはりギター弾き、と密かに思った。

 とても素敵なお店、オーナーさんでした。


 ヨットハーバー、港になんて似合うお店、音楽!? やはりそこではナイロン弦ギターで、ブラジルの音世界が奏でられるべきなり。

 しかも当然、と言うべきなのかオーナーさんも私と同じくカエターノの大阪公演には足を運ばれたらしい…。しかも、私と何気にご縁のある方々と、なんかしっかりと繋がってるらしく…。。全く不思議なものです。


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 で、何か訳もわからず、すでにビールやらワインやら2、3杯飲んで、出来上がってる私でありまして(笑)



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 このお店は、ポルトガル語で『〜の、風』という名。

 そう…、音楽は、人生は、たった一瞬間そよぐ、風のようなもの…。





 ホテルにチェックして、ゆるゆると会場へ。時間余ってるのでよく行く店で高級ギターの群を眺める。

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 このアンプ、前からほんの少しだけ気にはなってるね…などと、つい為体で良からぬ事を思う、おれ。…やはり永年の習性は変えられぬ。。。


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 いよいよ神に。

 昨年の地震、雷、火事、おやじの、凄い申を〆る神は、世界でこの人以外にはあり得ぬ。


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 会場前に並んでるとまぁ、自分達も含めて年季の入った皆様だこと!(大笑い)。何かしら弦を触って離さぬ、というおっさんだらけだろ、こりゃ。J Beckさまが、奇麗どころの若いお姉さん方のメンバーを連れてくるのは実に正しい事だと思いました。



 神 登場



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 いや、正直、レビューめいたものは、あまり言う気も起らない。生きる世界遺産、いや歴史遺産を眺めた後、何言っても陳腐な言葉にしか成らん訳です。

 敢えて言うなら今日、私の印象に強烈に残ったのはサム・クックのカヴァーや、新曲のマイナーブルースなどでした。…これだけで、充分に全てを語った事に成ります。


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 往年の名曲は、ナマ神技のナマ音にもう聴き惚れて、呆然と手も足も動かない私である。

 辺りをきょろきょろすると、皆、写真や動画撮ってるので、おれがわざわざ…と思ったので、唯一この曲だけ、こっそりコンデンサーマイクを仕込んで撮り、生の耳元で聴こえた音そっくりに音質調整をかけてyoutubeに。…でもあの美麗なトーン。弾いてる真近くの生で聴く音は、もっと、もっと、激しく、繊細で、美しい。





 冒頭のこの曲、C・ミンガスの書いた曲、マハビシュヌなどを始める前のJ・マクラフリンがアコギによるギター・カヴァー演奏した名トラックがありますが、ただヤードバーズでロック演ってたJ・ベックが今の音楽スタイルを創った発想の原点とは、この曲だと思います。

 このギターデュオでのプレイとはその再現です。

 今のJ Beckのあのアームを多様した独特の音律の感覚は、インド音楽から多大な影響を受けて創り出したJ・マクラフリンが弾き出すギターの感受性に、年齢を重ねるごとに非常に親近してきているのが、90年代発表の続いて演奏されるBrush with the blues(意訳:Bluesによって描く)を聴くと、とても解り易いと思います。常にアーム・アップ、ダウンさせながら弾くそれが本当の理由です。その境地に達しているギタープレーヤー、また他の楽器奏者は全くいません。唯一無比です。



 …しかし良い時代ですな。。ナマで聴ける、その映像も客席各地からのショットを速攻鑑賞できる。もはやtvやラジオ放送も何もいらん。



 一つだけ無断で貼らせて頂きます。この曲はやはり涙無しには聴けなかった…







 最高の申の大晦日である。

 ふらりふらり歩いてるとこの辺りはお寺も、非常にお洒落ですね…。盛大に除夜の鐘でもついてやろうか、とふと思った。

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 で、超絶美味いもの(この辺りでこの季節にだけ捕れる幻の高級魚)喰って、しかもam0:00の年開けの瞬間は、やはり超絶美味い酒を飲んで本当の酉年を迎える。


 超絶、乙。

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2016年12月24日

真実のクリスマス


 真実シリーズも今年はいよいよ佳境に入ってきた感もあります。


http://bit.ly/2gjiWci

12/24(sat)

7閃光

☆salon d'Orange music society LIVE2016★



 今回は7閃光という申年のイメージを主題として、副題にブルース・スターウォーズ・プロジェクトの記念すべき第一回目のライブを敢行。全てを直感とインスピレーションのみ、目を瞑ってフォースに任せるという手法。

 全体の流れを静観してると、これはどうやら予想以上な大変に素晴らしい結果を…。


 で、その締めに前日の朝、寝てたら私自身に突然、稲妻の様な直感が走り、むくりっ、と起きて、オープニング映像を小一時間で制作。これが自分で観ても大爆笑する絶妙過ぎな出来映えで…。


 が、その映像からライブをスタートさせようと思って会場入りすると、やはり突然に事件が! オルガン常設のプロジェクターは完全に死亡状態で、急遽自前で用意。これまた結果、これでこそ大変に良かった。




 pm7:07:07本番開始。


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 少し私から皆様にご挨拶をして、チケットの閃光ライトセーバーを客席皆さま全員の腕に装着して頂いて、突然閃いたオープニング映像から開始。


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 で、本当はここで、私の開発コード"クジラ"の一部を見せるつもりであったのだけど、はるか、全、然、無理。。。

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 初代スターウォーズ制作時のルーカスと同じく困難に次ぐ困難な状況で延期。

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 なんだか仕方がなく(?)、やはり今年、申年に相応しい、"言の葉の庭"の主題にもなった万葉集の和歌を、ポエトリーとして皆さんに詳しく解題して、楽器借りて即興演奏で歌った。でもこれは、現代の日本語言語発音、現代の音楽ロジック。これはこれでよし。"心の世界"が正確であれば良い、と思う。

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思えば、これと同じ表現方法を採っていたバンドこそ、60年代後半のブリティシュトラッド・ユニットのPentangleだったね。


 終演後、恒例のX'masパーティー。今年は私の特殊な好みで砂糖不使用のプレーンケーキに苺をトッピングして。みなで賑やかに盛り上がる。


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******

 除夜の鐘は、仏教の108の煩悩の罪を顧みて消す伝統儀礼だけど、今回のクリスマスの7ライブは、キリスト教の7つの大罪を消す独特な音楽儀礼だったのかも…?
 

 と、ふと思った。。

(よくはわからん)


*******


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今年は全てに於いて偽物を許さない本物指向なさろどらである。が、ゆえ、中世の時代1555年。日本で最初にクリスマスが始まった、本当の場所へ。

 フランシスコ・ザビエルが2年間庵を結び、そして中也の祖父が再び復興した、その静謐な場所。


 十字架に自然にひざまづいた…(ひざまつかされた)。 





 …………誰も、いない。




 いつも本当の事、本物の真実は、なにか安易には人をよせつけない何かの力が働いてる…。これでいいのさ。

 イエスも、ザビエルも、中也も。彼らと時を同じく過ごした人のいったい何人の誰が、その本物の魂を見抜いていただろう…?

 今年のクリスマスの"誰そ彼"時、此処こそが日本で一番相応しい真実の場所…。
 


 




posted by サロドラ at 07:07| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月16日

12/24(sat)7閃光 ☆salon d'Orange music society LIVE2016★


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12/24(sat)
pm6:09:08open pm7:07:07start



閃光



☆salon d'Orange music society LIVE2016★
@Organ's Melody



ticket adv2000 door3000 (+1drink order)チケット予約 お問い合わせ
SALONDORANJU MUSIC TEL 0839280389
Mail xalondorangemusicsociety@gmail.com  
冒頭xをsに変換してメールください。(通常のメアドは現在休止中ですのでご注意ください)




****

申年(詳しくはこちらを参照)を締めるのに相応しいライブです。今回は"7"がコンセプトです。

こちらも昨年の内容を更に超えていきますので、どうぞ皆様ご参集くださり、皆様、天啓に光輝いてくださいまし。

****
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今回のポスター(?)。昨年から凡庸な紙宣伝に飽きたからなのだけど、ますますオブジェ風に。。今年ここにサンタが運んで来るのは、ずばり!我が真の日本!!! …しかもキャンディー付き(笑)。

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こちらは今回のチケット。名付けて"閃光ライトセーバーチケット"。
こちらも実はblues star wars計画の一環。
しかも偶然、今日から本当にstar wars新作の公開封切りだったりして…。。(別に狙ってないです)



さて、Star Wars観にいくか…。。May the force be with us...





posted by サロドラ at 00:07| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月09日

Caetano Veloso Japan tour 2016





 で… やっ、、、




















































   っと、貴方様を生で聴けました。。

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 自分が一番愛してる音楽家だけを、何故か生で聴く事がずっと永年叶わなかった。もう、ブラジルまで行って聴きに…、だとか、もうオレはこの人だけは永遠に観れない運命にあるのか…、だとか、心のどこかでそう思ってた。


 本当に心底、愛してるものって、それは神様の厳しい掟なのか、そんなに簡単に邂逅ができない…。



 初来日の折は、僕はまだ駆け出しのギター弾きで、なにか大きなホールでの自分の演奏の仕事と重なって行けず。2回目もそんな感じ。3回目に至っては、こちらにいて不埒な情報砂漠化により完全にうっかり見逃し。



 …それが、やっと。。。



 彼は74歳になっている。オレはオレでおまえのおっさん加減もいい加減にしろという齢に達し、生きた心地もしない有様に…。



 ……………それが、   やっと。。。。。





 実は、私のblogを愛読される方もご存知の通り、私の変な食べ物から、奇矯な行動までの全ては、実はここには詳しくは到底書けない、特別な事、それは名付けて『真実の愛のプログラム』というものを21ヶ月間、厳格に遂行していたから、なのですが、それが終わる最終日の前日に、なんと、本当に私の『真実の愛の音楽の化身』、それ自体が、そんな素敵なタイミングに、まるで誰かが計った事の様に、本当に生で目の前にあらわれ…………。。。


 いつでも、彼の歌声と、彼の生み出すまるで魔法ような美しい世界観は、自分と共にいつも寄り添い、自分がどんな時でも、彼の音楽に裏切られた事は絶対に無かった。


 特に、それは自分の人生のもっとも美しいシーンの中に、必ず、そこに、流れていた。


 僕は音楽家として、彼を研究しよう、などと思った事は一度も無く、ただその在り方の全てに、感銘と憧れだけを感じ、自分の本当に愛してるものを、『解き明かす』なんてしようとは、僕は思わなかった。それはただ、ただ、味わうだけ、それだけでいい…。


 本物の愛には、理屈もなく、理由もなく、思考すらも、無い、と、思う。


 それはまるで永遠の様な気がする、という事は、時間も無く、と言う事は、生も死も、何も無いのでは無いか? とも、素朴かつ、単純に、思う。



 導かれてゆくと、何か来賓席のような趣きの上段席に。

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 単独公演はここ大阪のみ、という訳で全国から濃いファンの人達が、おそらく私と同じ様に、人生そのものの心の思い入れを抱きしめて、ホールいっぱいに満場の人が集まってる…。

 詳しいレビューなど、僕がしなくともきっと良いでしょう。






 ポルトガル語詩を、皆が一緒に口ずさみ始める。それは自分の人生の歌、そのものの様に。






 ただ、そこには風の歌を聴く様な、そんな世界がずっと流れていた。

 僕ら数千人は、とてつもなく至福の頂点に満たされた。

 そんな素敵な一夜でした。


 ずっと、心に響いて離れない。
 






 この記憶のためだけに、ほんの数秒、映像を隠し撮りしました。ごめんなさい。

 僕はこれを忘れたくない。


 








 ギター1本。椅子。gt vo前にマイクを立てた、だけ。舞台装置一切無し。完全な真っ暗な会場に、ライトに彼が浮かぶだけ。ライティングのみ美しい背景画の様な演出。

 完璧な絵に、不必要なフレームなどは入らない。

 そこには完全ノーギミックの、音楽  それがあるだけだ。


 これが音楽だ。
 


 史上最高の愛の音楽をありがとう、カエターノ!!!!!
https://twitter.com/caetanoveloso/status/785138566997344256


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2016年08月31日

Memories of summer 2016



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 ヨーロッパのエスプリ、それがどこから来たのかを啓示してもらいました。それは私の重要な仕事の核心となることでしょう。






 音楽の異世界、それはまだ世界には現存し得ない、やがて必ず来る音楽の実世界、と、言った自分の永年積もり積もった信念を形にする事に強烈に集中している私なども、やはり本質的には、ただ、ギター弾きである、という『ギター弾き魂』を蘇らせてくれました。これから、どんなに凄いことをやっても帰ってくるのは、唯、弦を弾くということ、それこそが私の全てなのだと…。特に、それはブルース、あのアフリカの強烈な人間の原初の匂いを放つ、ギターという楽器だからこそ奏でる事が出来るルーツミュージックに…。


 しかし、思えば、オルフェウスもサラスワティーも、その聖なる御手が触るのは弦です。それこそが自分の追い求める宇宙の原型だと、歓びを持って肝に命じさせられた。




********


 でもこれは、なんと象徴的な偶然だったのだろう? 


 自分の音楽観に座ってるジャズ、それはアメリカ音楽の態面を被った、実はフランスの素顔を持った音楽がその正体で、そしてブルース、それはアメリカ南部の移民の民のフォークロワ、その正体は、ヨーロッパの壮大な音楽建築に対するアンチテーゼをやってのけた、ロンドンのルード・ボーイの音楽観だ。

 パリが無ければ、ジャズは永遠に芸術になってはいない。ロンドンが無ければ、ブルースは確実に忘れ去られる運命の唯の民謡に過ぎなかった。

 ベストタイミングで、最良の形でそのエッセンスに触れた。


 それはまるで、自分の魂の因果をすら感じる象徴的、暗喩的な出来事だった。





 そうして、そういうもの全てを飲み込んで、全く別のもの、何か巨大なものを創る運命に私はある。


 普通は歳をとれば、蓄積してきたある種の余芸で飯を喰ってゆくものだけど、自分はその逆をゆく道を採る。もうそういう芸なんてものは全部捨てても構わない。それだけの事は一応、本当に一生懸命にしてきたしね。


 さて、と。モビーディックだ。


 エイハブ船長は船員達と共に日本近海で死闘を繰り広げ海に消えていったけれど、こちらは世界最高のクジラ採りの名人の末裔なのだから、たった独りで充分だ。絶対にしとめてやる。そのクジラは日本の海に居るのだ。シーシェパードはオレを邪魔するなよ(笑)。


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(↑この夏、毎日飲んでたヨーロッパ中のクラフトビールでフェイバリッド・ワン。ベルギーのピンクの象のラベルのビール、"delirium tremens"。ピンクの象から始まって最後には鳥の幻覚が見えるらしい

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2016年08月16日

British and Japan soul 〜May the blues force be with you〜

 
http://bit.ly/29OHJjU

 
 3年ぶりの再会となりました。

 まずは再会を祝して、乾杯!

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 で、打ち合わせ‥と言う名目だが、別に"打ち合わせ"など野暮なことはせず、オモロい音楽の話を喋って遊んだ(笑)。

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 さて、今回の秘密プロジェクトとして、ブルース・ジェダイ・マスターのジュリアンから、私が特別に選任したメンバーに神秘のブルース・フォースの伝授する儀式を行うという、異様にオモロい、名付けて"Blues Star Wars Project"から入る。


 ↓ 灌頂式を受けるジェダイの騎士たち…(笑)

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 さろどらも助監督&通訳を

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 30年代頃に南部のブルースマンによく使用されていた、リゾネーターギターによるラップスティールの演奏技法を贅沢な事にも目の前で観覧

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 このドブロは長野にある日本が誇るカスタムメイドギター工房、77(seventy seven)によって特別製造されたジュリアンのカスタムモデルです。 

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 で、サウンドチェックは音決めだけは厳密にして、リハはあえてあまり詰めずに本番に望んだ。やはりリハの一発目の音が何しろ最高だった。

 …という事は、リハ、などと言うものを、やはりしてはいけなかった気も…(笑)。


 夜9:09:09に本番。

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 ☆ 本日のサプライズゲスト・コーナー


 claptonの"いとしのレイラ"をロンドンと日本のおじさん2人と一緒に弾く、気持ち良さそうなあゆみちゃん(笑)

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 さらに"ジェダイの騎士"になるべく次々と全員、これぞ本物のオモロくてエロいスペシャル特訓状態に…(笑)


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で、2時間超たっぷり皆さんと楽しみました。


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 今は都会の大学に行ってる元研究生の皆や、僕の同級生達も沢山来てくれて嬉しかったなぁ。


 そんな人達に囲まれて、こうして同じ歳のイギリス人のジュリアンと、いつも自分がよく演奏する日英合作と言える"Forbidden colours"を今夜は一緒に弾いたのだけど、何か特別に胸にせまるものがありました。



 お盆の中日にあたるこの日を、そんな風に過ごし、例によって朝まで飲み語らい、昼頃にまだ夢うつつの微睡みのままで瞑目して聴いた、終戦記念日の正午の黙祷を告げるサイレン音は、私には特別な何かの知らせを告げる合図の様に心に響く。



 まるで、今、生きてる僕らと、もう過ぎ去った人達、全員で、この世界や未来を一緒に回していってる気がした。


 この"すべて"が、とっても、素敵で、美しい…。


 それはまるで、すべてが何億光年の瞬く星空のようだ。





posted by サロドラ at 09:09| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月11日

木村百合子&Matthieu Roffé  European jazz night


 7/9(sat)http://bit.ly/2906JEz

 本日は仕込みから独りで黙々と作業。簡易とは言えPA作業を自分でするのはあまり無い事なので、寧ろ普通のPAエンジニアが絶対にしない事をしてみる計画をする。

 で、仕込みが終わって、木村さんマチューさんご到着。お二人は何しろ連日の過密スケジュールなので、なるべく負担の無い方法をとっていく私の密かな方針。

 とりあえず、ゆっくりお茶して歓談。マチューさんは初めてのかき氷、しかも本物の地物抹茶を使用した大人の本格派抹茶味に挑戦。パリの事情などの色々なお話を拝聴。

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 会場入りしてサウンドチェックを開始。音の仕上げ方は、アコースティックだけど、繊細性を失わず、迫力を出すコンセプトを思った以上にうまくできたと思う。ライブハウスや、普通のホール・エンジニアリングでは絶対できない秘密の技を仕込んでおきました。


 で、急遽、本当は明日の長崎公演でされる予定の、映像と音楽の即興コラボレーションライブを今日、盛り込む事に!

 特別セミナーだけでも、充分凄いのに、ライブもまた、一度で二度美味しい、何か異様にゴージャスことに…。



 特別セミナー開始。

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 研究生は一応、それぞれのレベルで理論の基礎概論を習得していますが、今回のセミナーは私の思ったレベルの遥か上で、もうこれだけで、ライブを聴く以上の価値満載でした。

 私が特に興味深かったのは、アメリカとは違う、ヨーロッパ特有の考え方なのだけど、さすが、音律も、和声も、本家本元の深みの部分に触れて頂き、そもそも誰よりも私個人が現在取り組んでいる、音楽のクジラを捕まえる壮大な話の、それは決定的な要素に触れてきました。


 なぜ、私は今、そんな事に執心しているか? 本当の事実がほとんど全て明瞭になりました。


 ほんの一例をここだけの話、少し挙げると、


 音というのは宇宙からやってきていて、ドレミ…の7音は太陽系の惑星にそれぞれの音が当てられており、その色彩が存在していること。そのノートにそれぞれ固有の星の響きを感じること。


 …まるで、変なスピ系の話に援用されかねなく見えるかもしれない、この深いお話こそ、実はそれこそ、旋律の本質を言い当てており、音楽という文明の根源に触れる話題です。


 また、モード(教会旋法)の扱い、そのヨーロッパ特有の個性。

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 マイルスのクールジャズ以降のモード奏法は、複雑化し過ぎたビバップのハーモニー・アプローチのアンチテーゼで発展した経緯がありますが、それを更に反対にひねり返す様な発想でした。


 とにかく、これは日本でもアメリカでも学べない、深い歴史の経緯や感受性から来る最先端にして本物の音の技法、考えを啓示してくださいました。


 日本やアメリカで音楽を学ぶ人で、これらの真の音の根源に気付く人など居ない筈です。


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 更には、日本の文化からの特に精神文化からのインスピレーションを、具体的にどう形にするのか、そのアティトュード。


 聴いている若い研究生達にも、それは頭ではなく、魂で感じる部分があった、と思います。



 今日、ここに来た人は、冗談ではなく、音楽の本当の本質を求めてパリに留学して、数年も学ぶのと同等の価値を数時間で手に入れたと思います。私が思うに、具体的には1000万円くらいかかる値段の作業のエキスと、それは同等だったと思います。今日参加した研究生はそれを自分なりに生かしていってください。

 少なくとも私個人は、もう既に己の為しとげる音楽旅行の地図、設計図の基礎を創ってしまいました…。




 で、休憩をして、ライブ鑑賞。映像コラボから。

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 なんと、映像とは1933年の日本のモノクロ、サイレント映画、『東京の女 小津安二郎監督』。


 …………。。

 …………。。。


 小津って、こんなだったのか??? タルコフスキーかと思ったぞ、おれは…。。


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 で、予定通りの通常のデュオ。私がミックスをしながら、マチューさんのヨーロッパの繊細で深い色彩と、木村さんの東洋の寡黙な曖昧な空気が、融け合い、ファインアートの油絵の様な素晴らしい音が、指先のフェーダーの先に紡がれていく…。


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 で、私も混ざったはいいが、脳はギターなんぞどころじゃない場所に飛びっ放しの上、あり得ない2、3のミスも影にあり、私のギター史上でも最悪なプレイに…。。(なんじゃ、そりゃ?) ある意味、リスナーからすればオモロい体験ではあったかもしれぬが。。これもまた、天の配剤と見做すなり。

 が、ギリシア人に習い、私は"反省"など絶対にしない。それも天から与えられた形を変えた恩寵である。その背後の意味が自分でもよく見えるから…。


 終演後、CD販売で、お客様方と歓談、アート・トークに花が咲く。

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 いやー、、、濃厚、濃厚を超える、濃厚な一日でした。


 
 さて、今度は、私がお礼にパリからのお二人を捕獲して歓待しまくるなり。

 まずは私も愛泉する県内最高の温泉でじっくりと和み癒して頂き、皆で食事に行くと、まるで小津映画そのものみたいな店に行き当たって、打ち上りながら、これまた芸術談義に。

 ここは50年代の東京か、60年代のパリなのか、、一体、ここが何時で、何処なのか、なんだかよくわからん状況に。これぞ時空を超えたマルチカルチャリズムである。


 地酒を飲みながら、小津映像と宮崎駿作品の類似性について、だとか、風立ちぬが特に好きだ、だとか、三島の最後の行為に涙が出てしまう、などというどツボな話で異様な盛り上がりを見せる。。も一軒、いこ、などという古き佳き日本のオヤジな風情の、パリ気鋭の若手のマチューさんに、現在の私のクジラのお話も少々ご意見を相談してみたりする。


 で、さろどら教室にて、お休み頂くのだが、書の作品の鑑賞のツボなどをお二人に解説したりして、感銘を受けておられるお二人と私には、もう眠るまで異様に濃厚な空気感が消えぬ‥。


 
 で、早朝、起床してお二人は今日は長崎に向かうので駅まで送るついでに、雪舟庭をご案内。

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 何か、鳥肌が立つような感銘をマチューさんも木村さんも感じて頂いたようで、そのことにこっちも深く感銘を受けたという…。


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 お二人のツアーは、まだ続きます。たまたまここをお読み方、絶対に"生"で観に、行ってください、、いや、行きなさい!!!



 この続きはぜひパリにて。



posted by サロドラ at 07:07| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月07日

JULIAN BURDOCK with SALONDORANJU One Night Acoustic Live Session


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JULIAN BURDOCK with SALONDORANJU One Night Acoustic Live Session


★詳細web
http://www.salondorange.com/amo/sdm2011/JulianBrudockLive2016.html

8/14(sun)@Organ’s melody
pm20:30 open pm21:09 start    adv3500 day4000 (+drink order)

お問い合わせ ticket予約; こちらまでメールかお電話にてお願いします 
xalondoranjumusi@csc.jp 冒頭部xをsに変換してメール 083-922-0389
PRESENTED by SALNODORANJU MUSIC


 今回は一夜限りのギターセッションをします!…で、その前後に"THE 秘密企画"もありますが、これはネットでは公表しません。

  さて、今年に入っての音楽家としての私自身は、まるで海でクジラを一人で捕まえる様な、とんでもなく膨大なことに執心、没頭しまくっていて、今回のジュリアンからのお話も、最初は何か正直自分にピンと来なかったのですが、今のこんな自分が、普通にブルースやロックチューンを演奏したらどうなるか? それもお互いよく知ってる、素晴らしいギター弾きのジュリアンが何をオレから引き出してくれるか?、とても、興味深いものがあります。たぶん、凄く良いセッションになるんじゃないかな、と思っています。どうぞ、生ライブにお越しください。きっと素敵な、面白いものが観れますよ!


posted by サロドラ at 07:07| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月29日

2編の未公開動画のリメイク版




HHR :Hyper hybrid rock リハーサル2013/6

Teen town(Wether Report)
Dream land(Michael Colombier)
Mood swing(Mike Stern)
Impression(John Coltrane)
Stratus (Billy Cobham)
Scatterbrain(Jeff Beck)
Cause we've ended as lovers (Stevie Wonder)
Superstition(Stevie Wonder)
I shot the sheriff(Bob Marley)

*****
こちらは自分達がチェック用に記録してyoutubeに置いてた動画。時間がたって今眺めると、リハってある意味リアルな感じで面白い。

普段、私、リハというものを基本的にはしません。本番のステージ上で即興で創っていく音楽をやっているから。自分の音楽の基本は本番前リハのみ。己の音楽を演る本気モードでは、ここ山口でこれが最初で最後の真面目にやった1回だけのリハ(半分はまったり歓談してた、けど‥笑)。これは当日のみでやるには選曲がちょっと難しかった。


*****


 
Ny style jam band "XI" live at big hip 27/mar/2011 (yamaguchi,japan)

The umbrella left behind : 忘れ傘
The pantheon
La Dame à la licorne : 一角獣と淑女

*****

こちらは限定公開にしていた、iphoneを即興の主体したXIのレコーディングライブ映像。音は直後にミックスしたものの、仕上げが気に入らないまま、今まで放置してた。。このXIはリハを本番前以外にしたことが一度もない。映像とリンクした大掛かりなライブの準備まで出来てたのだけど、途中から何故かHHRの活動に入ってゆき…、更にその後は、一人同時多重演奏スタイルに流れ、今に至る。

だいたい、音楽活動とか芸術活動というものは、こういうもの。

よく考えると、ロック。ジャズ。ポップス。…と、3つのジャンルで何か常ならぬことをしていた、ということか?

さて、次は、今度はほんとに凄いぞ。ふふふ。
完成にはまだ時間がかかるけど。凄過ぎる上に、大変過ぎて…。






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2016年05月09日

木村百合子&Matthieu Roffé  ヨーロピアンジャズ・ライブ&特別セミナー のお知らせ



木村百合子&Matthieu Roffé  ヨーロピアンジャズ・ライブ&特別セミナー 開催

ヨーロピアンジャズ・ライブ&特別セミナー 概要WEB



7/9(sat)クリエーティブスペース赤れんが 

セミナー pm15:00〜17:30
ライブ  pm18:00会場 pm18:30開演

参加費用
スペシャル音楽セミナー&ライブコンサート 10000円

ライブコンサートのみ 前売り 3000円
           当日  4000円 

お問い合わせ 
SALONDORANJU MUSIC  TEL 083-928-0389  xalondoranjumusi@csc.jp 冒頭部xをsに変換してメール
 
前売りは予約制です。メールかお電話にてお申し込みください。


 木村百合子
 http://yuriko-kimura.com/fr/

 Matthieu Roffé
 http://matthieu-roffe.com
 http://www.chambermetropolitantrio.com
 
 
***

 7月9日(sat)、山口市 クリエーティブスペース赤れんが で、パリ在住の木村百合子(fl)さんとマチュー・ロフェ(p)さんによるライブと、salon d'Orange music societyの会員を中心に特別音楽セミナーを開催します。

 セミナー、ライブ共々、一般の皆様も参加可能です。本日よりご予約を受付けます。


 昨秋、ピアニストのマチューさん率いるパリの新進気鋭メンバーの素晴らしいピアノトリオで、来日ツアーをされました。今回はマチューさんと、在仏日本人フルーティストの木村百合子さんによるデュオでの来日ツアーと、山口公演のみ、私からたってのお願いをご承諾して頂き、music societyの皆さんのために特別音楽講義をして頂くはこびと成りました。


 ジャズ、というとNYというイメージが一般的日本人プレーヤーには強いと思いますが、実は歴史をひも解くとパリこそ、ジャズの重要な起点となった場所です。とりわけ、メインストリームジャズが興隆してきた90年代以降、アメリカのジャズは芸術作品としても音楽シーンとしても、どこか衰退の一途な反面、ヨーロッパ(ベルリン、北欧、そしてパリ)では、寧ろ素晴らしいミュージシャン、音源、音楽シーンが産み出されています。2000年代以降のクラブ系ジャズなどでも、ベルリンで活動してた[re:jazz]、incogniteを中心にロンドンの成熟したacid jazz、北欧のアコースティック・レア音源など、ヨーロピアン・ジャズはキーワードの一つでした。










 今回、当初はマチューさんのトリオを中心にカルテッドでのツアー計画もあったのですが、ブッキングの関係上デュオによるツアーと成りましたが、きっとこれも何か天の配剤でありましょう。

 在仏のフルーティスト 木村百合子さんは、このBLOG記事にも書いてますが、ちょうど7年前に私がBLUE NOTE東京で観た、素晴らしいピアニスト、Giovanni Mirabassiなどとも共演されており、同世代のイタリア人 ピアニスト Nicola Sergioのレコーディングにも参加されています。Matthieu Rofféさんの美しいピアノ・サウンドとの共演が楽しみです。またマチューさんは大の日本ファン(日本オタク?)らしく、普段、私達日本人が気がつかない視点から、レクチャーをして頂けることもとても楽しみです。


そのセンス、音の色彩、ハーモニーの構造などを伝授して頂き、ライブを鑑賞できる貴重な機会です。皆様の参加をお待ちしています。



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参考までにパリ、ヨーロッパのシーンがわかるyoutube movie

NICOLA SERGIO




Enrico Pieranunzi Trio(from Italy)


Nikolaj Hess ( from Denmark)


posted by サロドラ at 00:09| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月25日

69∞LOVE 〜永遠の愛〜


12/24(thu)69∞LOVE〜six nine infinite loop love
〜 salon d'Orange music society live2015〜


 今回は『永遠』がライブのテーマでした。私達が本当は永遠を生きていること、音楽とはその永遠に手を触れる最高のツールであること、それを皆で体験すること… それがこのライブのテーマでした。

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まず69の炎で飾り付け

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本番前に秘儀を伝授。6と9が手を合わせた瞬間!

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さろどらによる時間-永遠-音楽についての講義を少しして‥

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そして会場の皆さん全員で、時を結ぶ赤い紐 ∞を指にVサインでライブ開始!

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9part
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THANK YOU ♥ from 6&9
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Elle est retrouvée,Quoi? ― L'Éternité.C'est la mer allée Avec le soleil("L'ÉTERNITÉ" Arthur Rimbaud)

 また見つけたよ 何を? 永遠を それは海と融け合う太陽さ ("永遠" アルチュール・ランボー)





この聖なる夜の奇蹟を、最愛の愛の化身 クリシュナ=9 & 最強の勇者 アルジュナ=6に‥



posted by サロドラ at 19:06| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月21日

フォースの覚醒


さて、フォースを覚醒しに行くか。

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久しぶりの博多なり。


まずはキャナルで開催されてるコンテストに決勝進出した研究生かずーこと林一穂さんの戦いぶりを応援&チェック。
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ふむ。

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3組のファイナリストの中では彼女の個性は傑出してる。

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優勝したバンドは万人受けの明るさや華があるのだけど、個性が決定的に無い‥。

レコード会社のプロデューサー諸君。よく言っておくぞ、技術や造形は後で伸ばせたり捻れても、個性や天性の感覚というものは後で伸ばす事など絶対に出来ない。
お前らができなきゃ、オレがやってやる。見とれ。万人を震わせるアート、芸術は大衆愚衆の最大公約数などでは決して無いことをオレ様が教えてやるわい。



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グルメ・エンジェルのエレナに導かれて美味い葡萄酒が山のように……。。

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 さて、STAR WARS フォースの覚醒


 まずはIMAX3Dでいつもの最高ポジションで鑑賞。E-7席。Episode-7か?

 ふーむ。


 常宿にしてる近くのエレガントなホテルで休んで、今度は出来たばかりの4DX3Dにて最前列で鑑賞。

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 4DX3Dの映像や仕掛けはとっても素晴らしい。迎撃シーンで椅子が揺れ、雪のシーンでは雪が噴射され、地上戦シーンではきな臭い香りと煙が舞い、ライトセーバーのシーンでは剣を打ちおろす瞬間に光が照射され、ミサイルが飛んでくるシーンでは椅子の頭のあたりに強い風が噴射される。3Dの見栄えも進化していて、まるでメディアアート並みのシステムで、言うこと無し。

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 しかし………。。この映画はやればやるほどの最悪に空回ってる駄作である、と斬らずとも成功作とは言い難い。STAR WARSは人生を賭けて大ファンだし、監督のJJエイブラムスも超絶大ファンな私である、のに、だ。

 これはやはり会社を売却してもルーカス本人がやるべきだった。プロットの展開、カメラワーク、キャラクター、全て本道からズレてる。


 特にカメラワークは、もうちょっと勉強してくれ、と何癖つけたくなる程ひどい。


 映像作品の名作性とは、一コマ一コマの静止画の絵画的な素晴らしさに尽きるのだけど、延々2時間、TVドラマみたいなカメラワークじゃどうしようも無い。

 もしも、ルーカス本人のアートワーク並みでこの4DX3Dシステムなら、文句無しだろうさ。ハードが素晴らしくても肝心のコンテンツがダメじゃ意味無い。

 頼む、次回はルーカス本人にプロデュースを交代させて創ってくれ!!!! 


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 日本のアートワークを探しに。

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 ふふふ。これじゃこれじゃ。


posted by サロドラ at 16:15| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする